【読む】ハン・ガンが受賞した李箱賞の作家・李箱(イサン)を読もう

 東京新聞のハン・ガンを紹介した記事に、2005年に李箱文学賞を受賞とある。この賞は韓国の芥川賞にあたると読んだことがあるけど、李箱(イサン)は日本でも一部では知られている作家だ。ボクも誰かに勧められて「翼」という代表作を呼んだけど、とっても面白かったヨ。岩波文庫の『朝鮮短編小説集(下)』に収録されているから読みやすいネ。精神に異常をきたした主人公が、腋の下がむずがゆくなったのは翼が生えたのかと思い屋上から飛ぼうとするところで終る。それまでの内面が見事に語られているヨ。

 岩波文庫の紹介によれば1910年生まれで36年に来日、翌年神田警察署に拘留されたが健康悪化で保釈されたものの病状悪化して亡くなっている。韓国の文学者ではよくあるパターンだけど、才能は抜きん出ている印象だヨ。

 読むべし!