川端作品は出来不出来が激しい

 掌の小説の「雪」でチョー短いのにレポが二人とも力作で議論沸騰。テクストの何倍も長いレジュメを用意したリューマンですが、<無意識>の捉え方が説得的でない。客人(3年前の卒業生)のヨリちゃんの指摘のとおり、語られない<母>こそが無意識なのであって、「父」や「女」(母は含まれない)はあくまでも<意識>の操作の下にある、と読むべきだと思う。根本的には<意識>下の白昼夢だから、レポが揃って言う「癒し」は一時的なものでしかない。<無意識>の夢なら根源的な「癒し」が得られるはずなのだ。やはり「雪」は駄作でしかなく、チョー傑作である「眠れる美女」や「片腕」の夢の迫力には遠く及ばない。なあんて(町田康のマネ?)
 ゼミ後の飲みにはヨリちゃんとギュー(9年前の卒業生)とご存じの広瀬クン、それぞれの土産である美味しい酒肴を味わいながらシンデレラ・タイムを過ぎても呑んでました(女性お二人はお泊まり)。お蔭でイチロー君も二日酔いで、朝起きるのがツラカッタ。というわけで、今日は珍しく早く帰ろうと思っています。
 来週は井伏鱒二「掛け持ち」です。気になる作品なのでレポに勧めました。