グリューネヴァルト  死んだキリスト像  ドストエフスキー「白痴」

昨日はいつもながらの前振りが長すぎて、何を書くつもりだったか忘れてしまった。
後で思い出したのは、フランス語入門の舞台となっていたアルザスの名所が映されていて、その1つのイーゼンハイム祭壇図が出てきてグリューネヴァルトの「十字架図」が紹介されていた。
そのアップされたイエスの苦しげな表情と肉体は、ドストエフスキーがそれを見て癲癇の発作を起こしたという(「白痴」にも主人公ムイシュキンの体験として語られている)ホルバイン「十字架から降ろされたキリスト」という絵以上にグロテスクだから、ドストエフスキーがこのグリューネヴァルトを見れば発作を起こしたに違いない。
ホルバインのは横たわった像だけど、グリューネヴァルトの方は十字架上の死体だからより強く迫ってくるものがある。
ミケランジェロの彫刻「ピエタ」(十字架から降ろされたキリスト)のように美の極点を感じさせるものもあるが、グリューネヴァルトやホルバインのようにグロテスクなものも観ておくべきだと思うのでおススメ!