ボッキマン太郎の書評では、『シドクⅡ』は構成が考えられているので、最初から順に読むべきだとのこと。前書きに書いたとおり、好きな論から読んでもらえば好いというボクに対する説明として、ボッキマンが改めて『シドクⅡ』の読み方(構成)をメールしてくれたので紹介します。さすがに作家らしく(?)独特な理解を示してくれているネ。
安吾からの道程こそ、「作者」の潜在的意識が働いているようには読めました。
今手元にテクストがないのでうろ覚えな箇所がありますが、
檀においては「死」に面しつつある状況を「泳いでいこう」という能動的な意識が読みから感じられましたし、
三島のテクストにおいては「死後」や「霊」といったさらにその先の世界が望める作品がおもに選択され、
なかなか安らかには終わらせてくれない終盤に若き日の「谷原一人」の論稿が出て来るのが、まずは配置的にとても巧みに感じられました。ご本人がどこまで自覚して配置されているのかはわかりませんが。
楽しい読書をありがとうございました! 松波