【読む】『太宰・安吾に檀・三島  シドクⅡ』(鼎書房)の三島論  三島事件の意味

 このところやたらと三島の特集めいたものが目につくと思ったら、今日が50年前の三島事件の日だったのだネ。事件について勝手なことを言うヤカラが多い中で、島田雅彦平野啓一郎の発言は真っ当で聴くに値する。今日のニュース番組でも、「未だに事件の意味が分からない」とアナウンサーが言っていたけど、正直なところだろうネ。『シドクⅡ』に収録した「金閣寺」論は、事件後1・2年後にやっとイチロー少年(学部生)が自分なりに事件の意味を見出した論なので、未読の人に一読をおススメしたい。

 論にも書いたとおり、表面だけを見ていれば40歳過ぎのオトナがやることではないのは明らかながら、三島の切実な思いに共振した若き日のイチロー君の熱を味わってもらいたいネ。イチローは半世紀前から熱かったのだ!