【見る】小松左京  「アナザーストーリー」  「復活の日」 

 NHK(地デジとBSの両方)に「アナザーストーリー」という番組があって、面白いテーマの時は見ている。昨日はコロナ禍に関わるものらしいというので見る気はなかったけど、チャンネル操作をしていて偶然途中から見ることとなった。「復活の日」というのが小松左京の作品とは知らなかったためであり、知っていれば最初から見ただろネ。SF小説には昔から関心が無かったせいで(お気に入りの女子からブラッドベリを勧められたけど)、「日本沈没」は知っていても「復活の日」がコロナ禍を先取りしたような画期的な作品とは知らんかったからネ。「画期的」というのは、ウィルス研究者が作品発表時からそのリアリティの濃さにビックリしたと証言していたからだ。だから再放送を見ることをおススメしるしだいなのだネ。

 場合によっては【読む】ことも勧めるけれど、自分では読もうとまでは思わないのは仕方ないネ。SF作品のファンは学会にも少なくないようで、ボクが昭和文学会の会務委員長だった時も大会のテーマにSFを取り上げつつ、講演の講師として小松左京を呼びたいという案が支持されたことがあった。早速小松左京に電話したのだけれど、出たのは番組でも小松の助手として出演していた乙部順子さんだった(と思う)。「小松は自分から話をまとめて話せる状態ではないけど、質問に応える形式なら大丈夫。」という返事だったので、代表幹事の曽根さんに報告したらその形式でしかできないのなら別の講師に頼もうということになった(代りに呼んだのが藤本義一だったかな、SFがらみじゃなかったけど)。

 

 SFも小松左京もボクの中では軽い存在なのは趣味だから仕方なものの、小松が同人誌「VIKING」で高橋和己と一緒だったというので違和感を抱いた記憶が残っているのだけれど、単なる記憶違いかな。それぞれの分野で優れた者同士が一緒に同人誌をやっていたというのもありうることだしネ。「優れた者同士」と記すことができるほどSFや小松に対する評価が上がったのは、昨夜の番組のお蔭だと思う。とにかく「復活の日」はじめ小松がSF小説を書く時の猛勉強の質量がスゴイ! SFや小松のファンには、今さら言うまでもないことだろうけどネ。