18日早朝から釣り部で出かけるので、留守中はメールなどに対応できないので悪しからず。
ガチの常連だったカネシローが真っ当にサラリーマンが勤まっているようで土日が空かず不参加、準レギュラーの2人も仕事その他で不参加のため4名(うち女性1名)の部活となりました。
18日早朝から釣り部で出かけるので、留守中はメールなどに対応できないので悪しからず。
ガチの常連だったカネシローが真っ当にサラリーマンが勤まっているようで土日が空かず不参加、準レギュラーの2人も仕事その他で不参加のため4名(うち女性1名)の部活となりました。
朝日新聞の記者が書く記事の書き方が劣化したと思われるとはいえ、社外から寄せられる記事はおおむね評価できるものが多い。「耕論」と題して3人が同じテーマで意見を書く場合は、当然3本とも卓論というわけにはいかない。4月15日の「戦うべきか、否か」というテーマでは、篠田英明さんという国際政治学者(東京外国語大学)の意見だけは切り抜いて保存してあった。それだけ傑出した考え方であり・実に説得力を持っているので、国際政治には無知というほかない橋下徹のノーテンキな「人命第一だから逃げる」という発想を根底から批判し尽くしている。無恥な石原慎太郎と同じく、何でも口を挟みたがる橋下は調子に乗り過ぎたということだ。
ゼレンスキーが東条英機とは正反対の信頼すべき指導者だということが、意を尽くして展開されている。彼が活発に各国の議会で支援を呼びかけているのは知られているけど、イギリス議会ではシェークスピアの国ということで「生きるべきか、死ぬべきか」を引用して、《問いは13日間続いたが、今は明白な答えが出せる。イエス、生きるべきだ》と力強く訴えたとのこと。ゼレンスキーの判断を、国際政治学者の多くが妥当と考えているそうだ。ロシアが占領したブチャなどの地域で多数の市民が虐殺されている以上、降伏した場合の犠牲者が戦った場合の犠牲者より少ないはずがないと言う。
プーチンが情報を制限して国民を無知な状態にしながらも支持率が低下するばかりで、反対する人々が600万人も国外に「逃げ」たとの報道には驚かされたけれど、ゼレンスキー大統領の方針は国民の9割が支持しているそうだ。以下は篠田さんの意見を記者がまとめたとおりを引用する。
《ひとつ言えるのは、目の前の危機をやり過ごすためなら、秩序も原則も無視していいという態度は危険だということです。脅しに屈してルールをまげてしまうと、将来に禍根を残すからです。リスクや犠牲を覚悟しても、原則を守ることには、何物にも代えがたい利益があるのです。》
6月9日の1面の小見出しは以下の2つ。
《「前線に立たない自由」は》
《ウクライナ出国は「恥」届いた中傷》
まるで反動的な読売かサンケイ新聞のように、被害者意識を挑発するだけのための下品な書き方で呆れるヨ。記事の書き方も偏って(片寄って)いて、いっこうに朝日新聞らしくない。記事は小見出しに該当する2家族を取りあげている。
1人はラトビア(ロシアから独立したバルト3国の1つ)に住む男で、息子がラトビアに住めるための手続きをしにキーウを訪れたら、プーチンの侵略が始まってしまいラトビアに帰国できなくなってしまったという。このままだとラトビアの仕事も継続できなくなってしまうし、ロシアと闘う意志も無いと訴えたそうだ。
もう1人は2年前からフロリダに住む男で、父が亡くなったのでキーウに一時帰国したら出国できなくなったので「これではまるで奴隷だ」と嘆いたという。「奴隷」という言葉の使い方が誤っているのはともあれ、この2人に対して「兵士として戦え」「恥を知れ」という意見が多数寄せられたそうだ。
この2人に関しては、ボク個人としては出国させてやればいいと思うネ。2人ともウクライナ人としてのアイデンティティを失っているのだから、無理に引きとめたところで使えないサ。もはや《他人》なのだから、彼らに「戦え」とか「恥を知れ」などと言ってもしょせん無駄だネ。ウクライナも実にたくさんの問題を抱えていたのだから、国外で生きたくなる気持は分かるつもりだ。それを現在ウクライナに生きる人たちがあれこれ批判するのは間違っていると思うネ。人は自分が戦っていると、戦わない人間に対して厳しくなりがちだから十二分に気をつけないとネ。
ここまで解釈を進めれば1面の記事も理解できるものの、記事は言葉が足りな過ぎる。この2人がウクライナという国を捨てざるをえなかった経緯、というより国を捨てざるをえないまでのウクライナの複雑きわまる歴史を記さないと、彼らを理解することはできないだろネ。逆に言うと、様々な分断を積み重ねてきたウクライナ人を、ロシアの侵略に対して国を守るように国民の気持を統合しえているゼレンスキーは尊敬に値するということだ。
(以下は7面の記事に移る)ロシアの侵略以降、ウクライナが18~60歳の男性の出国を禁じているのは周知だろう。これに疑問を持った弁護士が男性たちの出国を認めるように嘆願書をゼレンスキー大統領宛てに提出したという。
《全員が銃を持って塹壕にこもるべきではない》
《出国禁止の解除を》などと訴え、ネットで2万7千人以上の署名を得たそうだ。
この弁護士は銃を持って闘う以外に、ウクライナのために貢献する方法があることを認めている。しかし地元メディアによるとゼレンスキーは嘆願書について、
《地元を守るために命を落とした息子を持つ親たちに、この嘆願書を示せるのか》と批判したとのこと。嘆願書に賛同した男の1人は4年前からポーランドに住んでいながら、クリミア併合の時以来の2度目の帰国し、軍医らを保護する任務についてキーウ郊外などに派遣されたそうだ。しかし東部に派遣された時は「到着してからの4時間で3人死んだ」とショックを受け、「仕事に戻るときだ」と除隊したのだそうだ。死の恐怖が現実になったので家族の許(もと)に戻ろうと思うのも仕方ないことだ。しかし彼も出国を禁じられたそうで、残された道は2つとのこと。
1つはワイロで国境警備隊を仲介する人物に払う慣行が横行しているそうだ(複雑な歴史を持つウクライナらしい、という言い方もできるだろう)。
もう1つはロシア経由でジョージアなどへ抜ける方法。しかし2度も従軍した以上ロシア軍が通すはずもないとのこと。
ウクライナの自由のために戦った彼が、「もうウクライナに戻ることはない。」と思うのも当然だろネ。
当然と思うほどゼレンスキーの言葉が残酷に見えてしまい、戦犯の東条英機に重なってしまうのも仕方ないのかもしれない。個人的には「かもしれない」という言い方は嫌いだけど、問題が微妙なのであえて使ったしだい。必死に戦い命を落としたり・家族を殺されたり・身体の一部を失ったりした数限りないウクライナ国民を見聞きしてきたゼレンスキー(本人も命を賭けている)が、発作的(反射的)に地元メディアに言ったとおりの発言をしたのも理解できないわけではない。
持って回った言い方をしているのは、国家を背負って国民を守り続けているゼレンスキーに個別の事情を考慮する余裕などないのも当然だろう。嘆願書にもあるとおり、兵士になるべき該当者のすべてが銃を持って戦えというのではなく、他の方法で国家のために尽くす(戦う)道もあることを記事は補足すべきだった。その点では侵略した側だった東条英機とは正反対だったにもかかわらず、ゼレンスキーが東条に見えてしまう人も現れてしまう、言葉足らずの記事が悪いのだ。
出国したがる3人も3者3様に自分勝手だと見えてしまうのも自然ながら、彼らの個人的な心情だけから記事を書いてしまうのも大いに問題だ。
被害者意識を駆り立てるだけの書き方は、常に問題なのだヨ。
(そもそも被害者意識はズウズウしくもプーチンさえ抱いているし、それを利用して国民統合を図っている。ネオ・ナチに虐待されているロシア系住民を守るというデタラメを流して、ロシア国民を結束させている。被害者意識は往々にして大きな間違いを起こすので、警戒しなければネ。長くなるのでこの辺で止めるけど。)
ボクの仲間はいくつかの大学の卒業生を中心にしているけど、中には年長の人も含まれていて頻繁にメールのやりとりをしている場合もある。最近その人から岸田政権に対する不満が寄せられたので、ボクが以下のように返信した。
《すくなくとも国内では安倍麻生の暗黒時代がいったん停止されているのですから、さりげなくスルーする気でいると少しは楽になると思いますヨ、私みたいに。
ただプーチンが想起されるとむやみに殺したくなりますが。》
これに対する以下のメールが返ってきたので、ビックリしたヨ。相手もボクのプーチン殺し願望に驚いたようだけどネ。
《ただプーチンが想起されるとむやみに殺したくなりますが。
の一文に仰天。このところ、ゼレンスキー大統領が東条英機に思えて仕方がありません。愛国心に訴えて死守するというのですが、竹槍では日本が死守できなかったように、ウクライナも諦めたほうがよくはありませんか。非国民国辱者の言い分ですかね。》
今度はこちらが度胆を抜かれるほどビックリしたヨ。まさか進歩的な考え方の人がゼレンスキーを大東亜戦争を領導した東条英機になぞらえるとは! とんでもない誤解なので懇切丁寧に説明したのが以下のメール。すぐに「反省」の返信メールが届いたけど、それは省略する。
それにしてもゼレンスキーが東条に見えるとは心底ビックリです! 史上許せない最悪の殺人鬼はヒットラーとスターリンだと思っているので、21世紀のヒットラーでありスターリンであるプーチンは一刻も早く抹殺されて侵略が終ることを願っています。 侵略が始まった頃に、橋下徹が兵士に該当する男子も国外に「逃げる」ことを許すべきだと放言していたので、首を締め上げたくなったものです。 1度ならずブログにその気持を記していたら、方々から橋下批判が噴出したのでさすがの橋下のクソも参ったようです。 朝日の意見を載せる欄にも、いくつか橋下批判が載ったと思います。 そもそもゼレンスキー政権は、全ての兵士に該当する男子に前線で戦えとは言ってないはずです。 動けない(逃げられない)老人や病人に食料や薬を届ける仕事に生きる人たちもいます。 ウクライナの人に向かって「諦めろ」というのは、無責任でヒドイ言い方だという記事には全く同感です。 ウクライナをネオナチから救うのだと狂信しているプーチンが、現況以上にウクライナ人を殺したり(ジェノサイド)・極東はじめロシア各地に強制移住させるのは目に見えるようです。 スターリンが抵抗を諦めた在満州の日本兵や民間人をシベリアに送り、強制労働で何万人も殺したように、プーチンは既に極東に捕縛したウクライナ人を送っていると報道されています(結果行方不明のままです)。 目先の安全(利益)のために己を売ると、奴隷になるしかありません。 奴隷は使えなくなると殺されるだけです。 東条その他戦前の権力は事実を国民に明かさないで国を滅ぼす結果となりましたが、東条(戦前の日本)になぞらえるべきはゼレンスキーではなく報道制限をして国民にフェイク・ニュースを信じ込ませて侵略を正当化しているプーチンの方です。 プーチンに支配されきっているロシア人こそ、「諦めている」からダマされて(演習と言われて)ウクライナに行かされ、気付いたら国を守ろうとする戦闘意欲十分のウクライナ兵に攻撃されてしまったわけです。 殺されたり・捕虜になったりしても自業自得というほかありません。 |
ゼレンスキーが東条英機に重なって見えてしまったというには、原因がありそうだと思っていて朝日新聞の未読の記事を読んだら、納得できたヨ。6月9日の1面と7面を読んだら、朝日とは思えない拙い記事の書き方をしていたので呆れるとともに怒りが噴出したヨ。(長くなったので、改めて続けます。)
ヒッキ―先生から、研究室の学生たちが学内・学外の学会で発表するので宣伝するように言われたので、喜んで紹介します(しかし6月12日のは終ってしまった、ゴメン!)。それにしてもユメキュウ(夢野久作)やら澁澤龍彦やら、男性の肉体美をテーマにするやら、昔の昭和ぜみや近代文学専攻学生に比べるとずいぶん様変わりしているものだ、驚き!
6月26日は学大の学会だけど、澁澤の本は数冊持っているもののあまり興味がないので参加するか否か、迷っているところ(オンラインだしネ)。在職中シブサワに強い関心を持った学生が卒論のテーマにしたので(アイ~ンだったか)、澁澤の文献を全部研究室に具えたのは忘れない。発表者の浜地さんの役に立っているはずだヨ。
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ブラームスと言えば、以前コロナ禍の合間を縫ってミョンフンが来日して聴衆以前にオケ(東京フィルハーモニー?)を感動させている番組を見たことをブログに記したことがある。ミュンフンはまぎれもなく一流の指揮者だと思うけど、今回は東フィルを振ってフランス音楽尽くしのプログラムを取りあげ、《細部のニュアンスに至る容赦ないリハーサルの跡がうかがえる》と記者に感銘を与えている。ブラームスの時にもリハーサルをくり返していたことが想起されるけど、文学テクストと同様で音楽も《細部》が大事だとはイチロー語録にも重なるネ。ミュンフンはフランスでもバスチーユのオケの常任指揮者だったこともあったと思うけど(東洋人であるためにクビにしたオケは心底アホだったネ)、何を振らしても素晴らしい成果を出す人だヨ。
今月末の土曜深夜だったかのプレミアム・ステージ(11時20分~)でヤノフスキとN響の演奏が放映されるそうだけど、新聞記事ではシューベルトの交響曲第9番「ザ・グレイト」の演奏を《宇宙の営みをすら想起させる音圧の豊かな幅には言葉を失った》と大絶賛している。これが放送されることを切望するのは、この曲こそシューベルトの管弦楽曲の集大成だと思うからだし、大好きな曲だからだネ。大昔カール・ベームがウィーン・フィルを率いて来日した時もこの曲の名演を残したのをオープン・テープに録音したあるし、レヴァインとウィーン・フィルとの組み合わせも録画してある。個人的にはインマゼールの演奏(オケは不明)にとびきり感動したことがるネ。
もう1人記事から取り上げておきたい指揮者は、上岡敏之だ。ほとんど無視していた人だったけど、ある日ベートーベンの交響曲「田園」を演奏しているのを聴いていたら、ものすごく魅力的だったので慌てて録画したことがあったヨ。メディアの一部が騒いているけど、聴いて(見て)みたら大したことないということも少なくないけど(記事で取り上げられている鈴木秀美がその例だネ)、上岡は確かな実力を具えた指揮者だと思うヨ。記事が井上道義を取りあげているのは賛成だけどネ。
《ラザレフの来日がロシアによるウクライナ侵攻の影響でかなわなかったのは、残念という以上に痛恨だ。》と吉田純子さんが記しているとおり、プーチンが音楽文化に悪影響を与えているのは極めて残念だし嘆かわしいかぎり! ラザレフについては詳しくないけど、去年緊急事態宣言直前に来日して日本フィルを振り、ストラビンスキーの「ペトルーシュカ」でコロナ状況の暗雲を払ったという。ロシアの音楽家のみならず、ロシア音楽自体までも忌避する狭量な音楽ファンもいると聞く、プーチン並みのクソだネ。
朝日新聞には時々「惜別」という特集(?)があり、逝去した著名人や貢献度の高い人を取りあげている。6月11日には見覚えのある人がこの欄に載っていたのでギクッとしたら、以前ブログで讃えた中山俊宏さんだった。プーチンのウクライナ侵略が始まった頃、テレビ番組でアメリカの事情について実に説得力ある見解を披露していたので感心したものだ。同じ頃に中林美恵子さんが、失言魔のバイデンの発言解釈をめぐって失言した中林さんをブログでからかいつつ批判したのを覚えている。中林さんは早大の教員なのだから、己の失言(誤り)をハッキリ訂正しないと学生はじめ世間の信用を失うヨ、と警告したのも忘れない。中林さんは訂正し忘れたかもしれないけど、ボクは忘れないのだナ。早稲田の教員にはメディアで著名になったので雇われる人が少なくない分、学者としての実力がイマイチな場合もしばしば見受けられるとも記した(ちなみに中山俊宏さんは慶大だけどネ)。
学者としての実力が中林さんとは対照的に見えた中山俊宏さんは、「惜別」の記事によると小学生・高校生の頃にアメリカで過ごしたり、留学したりした人で博士論文が「米国共産党研究にみる政治的知識人エートスの変容」というので驚きつつも苦笑が洩れたネ。苦笑はそんなにドギツイ研究をする人もいるのだ! という賞賛の気持からだヨ。アメリカでは未だにマルクスが禁書なのかどうかは知らないけど、共産党はまだ禁じられているとは思う。それでも1920年代には組合運動が強力に展開されていて、サッコとヴァンゼッチの2人が見せしめに有罪にされた上に銃殺され、事件に抗議する運動が国際的に広がったのは知っておくべきだろネ。昭和初期の草野心平が抗議文のビラを翻訳したりしながら、抗議運動に加わったのはあまり知られてないかな。
ともあれアメリカを専門にする貴重な信頼すべき国際政治学者が亡くなったというのが残念でたまらない。くも膜下出血のため55歳で落命したというのだから、日本のみならず世界の損失という印象が強いネ。代りにプーチンや安倍晋三がクタバッてくれれば、日本の・世界のためになっただろうにネ。