映画「初恋の来た道」

昨夜遅く日本テレビで「初恋の来た道」という映画を観たら「想定外」に面白かった。
あまり映画は見ないけれど、というよりそんなヒマがなかったけれど、退職した強みで観る余裕ができたということのようだ(1週間ほど前にも観たナ)。
この映画は評判だったので聞いた記憶があって観始めたら、監督がチャン・イーモウと表示されたので興味を惹かれた。
確か「紅いコーリャン」の監督だったという記憶があり、これは昔映画館で観てイイ印象が残っていたせいだろう。
最初は白黒画面なので「芸術性」を狙ったのかと思われたけれど、主人公のカップルの時代になるとカラーになるので白黒は現在という時代を表していることが分かる。
現代の男(カップルの長男)が学校長だった父の死を知らされて故郷に帰ると、町で死んだ父を村に戻すに際し、車を使うのを強情に拒む母を説得するよう村長から頼まれる。
観ていると、村の風習にこだわる母の強情さが理解できないけれど、父母の「初恋」が描かれると心底から説得されてしまう。
卒業生との集いを半年前にやってもらった身としては、結末がまたまた泣かせるのだけれど・・・言ったら野暮の極みだよネ。
「初恋」の胸キュンさが実に見事に伝わってくるのは監督の力なのか、チャン・ツィイーという女優(デビュー作とのこと)の演技力なのかは判別できないけれど、ツタヤで簡単に借りられるだろうから絶対お奨めしたい作品だ。
胸が締め付けられる「初恋」の思いは、初回の切実さは失われつつも繰り返されるものだとは思うけれど(果たされないのも繰り返されるのが残念!)、この映画は胸苦しいほどの痛みさえ感じられる。
ウソだと思うなら観てごらん!