安野光雅  光嶋裕介  内田樹  いとうせいこう  「オトナの!」

テレビばかり見ているように思われてしまうかもしれないけれど、昨夜の「オトナの!」は面白かった。
(深夜1時過ぎに遅い夕飯を食べながらか、食後の休みを取りながら見たのだヨ。)
MCのいとうせいこうがけっこう知性豊かな人で(もう一人のMCのユースケもバカじゃない)3・11を素材にした作品で芥川賞を受賞したのももっともな才覚を具えた作家。
「オトナの!」は時々ヒマなら覗く価値がある番組なのだけれど、昨夜は安野光雅さんが出ていたので最後まで見るつもりで臨んだ。
ところがもう一人のゲストの光嶋という人のペン画がスゴク面白くて(中でも懐かしいウィーンのシュテファン大寺院の絵で、8時間かかって描いている際にマラソン有森裕子に出会って驚いたとか)楽しんでいたら、この建築家(が本来の仕事らしい)が「先生」と呼んだのが内田樹だったので驚いた。
先生というのは武道の上でのことだと判ったが、内田の仕事の優秀な助手と結婚もしたとかで、内田の自宅や道場の設計が建築家としての初仕事とのこと。
オモシロい縁だと感じたが、そんな人が出た番組を偶然見ることができたのも嬉しかった(安野さんのお蔭か)。
安野光雅というと(これも偶然ながら本を贈ってくれた津久井クンから当時を振り返ったメールを受信したばかり)ボクがリンパ腺浮腫で入院していた時に津久井クンから『旅の本』(という題だったかな? 自家の本はすぐには場所が分からない)をもらって、「つれづれなるままに」楽しんだおススメ本。
特に単なる風景かと思っていると、「教養」のある者にはシェークスピアヘミングウェイなどの作品が散りばめられているのが分かる仕掛けがあって、それがスゴク面白くて続編をもらったり買ったりして4巻まである。
この安野さんの水彩画と光嶋氏のペン画のタッチに共通するものがあるので、2人が揃ってゲストとして呼ばれたのであろうが絵もたのしければ話も充実していた。
内田は学生時代から武道ブドウと騒いでいたらしいが(一度だけ簡単な構えをしているのを見たかな)、彼に絵心があったとは思えないので光嶋氏の設計の面白さが分かっているのかは定かではない。