室生犀星  加川良

ずいぶん前に犀星詩集を読んでいたら、『愛の詩集』の「女人に対する言葉」に
 近所の子供がなづくよう
 乞食には少しづつ与へるよう
というフレーズに出遭って驚いたことがある。
加川良というフォーク・シンガー(松山千春が影響を受けたと言い、自分のコンサートでも共演したりした)の「妹に送る言葉」に、
 近所の子供がなつくよう
 乞食の人には十円おやり
という2行に重なったからだ。
加川良は確か京都大学生だったけど、学部は知らないものの犀星を読んでいたのは明らかだと思った。
最近、学大の名誉教授から「女人に対する言葉」はさだまさしの「関白宣言」のパクリだと教えてくれたけど、「関白宣言」には関心もないし感心もしないので言葉の細部の呼応は知らない。
さだはグレープの頃の曲の方が好きかな、「日本百名山」の主題歌はイイと思うけど。