【観る】永井愛「語りの椅子」  愛知トリエンナーレに対する妨害と通底するテーマ

頭が疲れて読めなくなると、呑みながら溜まっている録画を観ることが多い。多くは演劇だけど、昨夜は永井愛「語りの椅子」を観た。内容を全く覚えてなかったのは、録画したままで観たことがなかったのかもしれない(でなければボクの進行か)。

ヒロインの竹下景子が、企画の実行委員長の案をツブシにかかる勢力との闘いを描いて行くのだけれど、権威を振り回す上層部や権力の言いなりになる役人など、各人の思惑が綱引きの経過によって変転していく様が、実によく捉えられているし・演じられている。永井愛特有の風刺が良く効いているけれど、竹下が率先して生まれ故郷の名古屋弁を披露している場面は笑える。

しかし先般の愛知トリエンナーレ事件が想起されてしまうので、楽しんでばかりいられないのが困ったものだ。それでも観たい人にはお貸ししますが、ビデオ録画なので悪しからず。