【聴く】ブラッハー(ヴァイオリニスト)  クラシック倶楽部  クラシック音楽館  カラヤンとバーンスタイン

 (2・3日前に書き始めた記事)

 仕事をしながら必ずクラシック音楽を聴いているのだけれど、最近ブログに音楽記事を記す余裕が無かったようだ。偶然ながら2つの番組で書きたいことがあった。

 平日の早朝5時からBSプレミアムの長寿番組「クラシック倶楽部」は、かなりハイレベルの演奏を放映している。でもほとんどの曲は録音・録画してあるので、この番組を録画することはほとんど無い。それでも先日、例によって尿意で目覚めたままこの番組を点けたら、素晴らしい「クロイツェル・ソナタ」の演奏をやっていた。この曲ならクレメルとアルヘリッチのデュオによる名演奏などを録画してあるけど、それ以上に迫ってくる演奏だった。ブラッハーのヴァイオリンだったけど、ソロを聴くのは初めてながら素晴らしかったネ。

 ブラッハーという名はボクも覚えきれていないけれど、ベルリン・フィルのコンサート・マスターを6年努めたとのこと。顔に見覚えがあるのは、ルツェルン音楽祭オケのコンマスを続けていたからだネ。このオケはアバドがベルリンの常任指揮をガンで辞してから、ずっと指揮棒を振っていたハイレベルの音楽家の集まりだから、そのコンマスであるブラッハーのスゴさが分かるというもの。思わず途中からでも「クロイツェル」を録画してしまったヨ。「クラシック倶楽部」は何度も再放送するから、次ぎの機会を逃さず聴くなり・録画するなりすることをススメます。

 

 このところ日曜日NHKの「クラシック音楽館」は、往年の名演奏の映像と録音を処理して見やすく・聴きやすくして放映しているので見逃せないネ。16日はカラヤンベルリン・フィルチャイコフスキー「悲愴」をやっていて、歴史的名演奏ということなのだろう。手放しで褒められないのは、個人的に演出過剰なカラヤンは好きでなく、この演奏も同時代に聴いたけどムード音楽のようで心に響いて来なかったのを覚えている。というのも、音楽ファンだった故・越智治雄先生がこの演奏を褒めたので、あんなのムード音楽ですヨと応えたら、「君は厳しいネ」と苦笑いしておられたのを忘れないからだ。

 カラヤンの演出過剰は映像にまで及び、楽器の演奏を横から映してヴァイオリンやトロンボーンの角度や動きまでそろえさせていることでも明瞭だ。同一楽器の音をそろえるのは当然としても、軍楽隊じゃあるまいし動き方までそろえさせるのはおかしいと、当時の日本人ヴィオラ奏者だった土屋さんんも異議を唱えたとのことだけど、映像を見ればカラヤンの指示どおりにやったようだ。少年期(?)のカラヤンがナチに属していたとかは無関係だろうけど、ベルリン・フィルだからこそできたのだろネ(フランスのオケならあり得ない)。

 カラヤンの後はもう1人の売れっ子・バーンスタインウィーン・フィルを振ったマーラーの5番で、第4楽章「アダージェット」が有名で映画「ベニスに死す」で使われている。昔ビデオで録画してあったのだけど、古くて映像がキレイじゃないので消去したものだ。ミュンフン指揮N響で録画してあったのを、「アダージェット」だけを残して消去して録画のスペースを作ったのだけど、まだ聴き直していない。

 マーラーバーンスタインユダヤ人同士のせいか相性が良いという評判だけど、「大地の歌」だったかでルートヴィヒに指示したテンポが速すぎて歌えないと彼女が抵抗したら、口パクしていれば良いとまで言われたそうで、バーンスタインも信用しきれないところもあるネ。でもショスタコービチの5番(「革命」という愛称もある)の第4楽章の演奏(ニューヨーク・フィルだったと思う)は他では絶対聴けない演奏で、お得意のジャズのリズムで圧倒的だヨ。

 この日は深夜の「プレミアム・シアター」でもティーレマン指揮ウィーン・フィルの演奏で(無観客)、大好きなブルックナーの第3番(「ワーグナー」という愛称もある)も録画し直すことができたのでゴキゲンだネ。ゲルギエフ指揮のミュンヘン・フィルで録画してあったのを消去して録画スペースを作ったのだけど、長くなったのでこのへんで。