【聴く】でついでながら記しておくネ。
最近オープン・テープ(300本ほど)に録音している曲を順に聴いているのだけれど、何より音質が素晴らしいので音楽を聴くには一番だネ。トシのせいもあって録音してあるのを忘れている場合も多くて、ステキな演奏に出会ってシアワセを感じることも多い。でもアバド指揮ウィーン・フィルの「田園」には落胆したネ。アバドにはいつも満足・感動するのだけど、この実況録音だけはガッカリだったネ。アバドのベートーベンを聴く機会はあまり無かったけど、何を振らせても一級の演奏を聴かせてくれる稀有な指揮者だと思う。イタリア人のせいか、殊にロッシーニのオペラはピカイチだろネ(序曲集のレコードも発売されていたナ)。
アバドのマーラーは古典派的演奏で最初は違和感抱いたけれど、吉田秀和のラジオ番組で何度も聴かされてからはこれもマーラーだと思えるようになったネ。ボクのマーラーへの入り口はワルター(2番や9番)やホーレンシュタイン(4番)などのロマンティックな演奏だったので、ロマン派以前の音を響かせるアバドの演奏にはすぐに馴染めなかったわけだネ。そう言えばアバドのワーグナーって聴かないけど、それと関係ありそうだネ。好きでもない・馴染めない音楽を無理して演奏するのは良くないと思うしネ。ボクがカルロス・クライバーが大好きなのは、彼が限られた音楽(作曲家)しか振らなかったからだし、それがボクの芸風(研究対照を限る)に似ているとムチャ振りしているからだネ。
話がどんどん逸れて行くから戻すと、「田園」の演奏ではいつも同じくオープン・テープに録音してあるラトルが同じウィーン・フィルを振った録音を聴くヨ。これはいかにも「田園」を想起させる標題音楽的な演奏でとっても楽しいので、ベートーベンの意図を忠実に実現したものだと思うネ。同じウィーン・フィルなのに全然別の演奏で、アバドはベートーベンの指示(楽章ごとに情景を言葉で示す)を無視した絶対音楽的演奏なので楽しさが半減するヨ。「田園」は中学生の時から大好きな曲で、その頃はアンドレ・クリュイタンス指揮ベルリン・フィルの演奏のレコードだったけど、フランス人の指揮者がドイツのオケを振ったわりには高く評価されていたものだった。
「田園」の演奏(はじめ音楽)についてはその他いろいろ紹介したいけど、キリが無いからこの辺で止めとくヨ。