【状況への失言】殺人鬼・プーチンのウクライナ侵略(23)  ウクライナは沖縄だ  日本人(やまとんちゅ)はプーチンか?  

 沖縄の名が出たけど、残虐きわまる侵略を続行しているプーチンウクライナに対する意識が、沖縄に対する日本人(やまとんちゅ)の意識に共通するものを早くから感じていた。プーチンは昨年7月だったかに自説を発表して、ロシア・ウクライナベラルーシの民族も歴史も共通しているのだと主張しつつ、その延長上で侵略に踏み切ったというのは周知のことだろう。プーチンの屁理屈はアジアを侵略した大日本帝国が唱えた「大東亜共栄圏」ほど現実離れしてはいないだろうけど、いずれにしろ相手に受け入れられるはずもない屁のような理屈だ。屁にしては多量の人を殺す毒ガスの破壊力を持っているから怖ろしいかぎり。日本軍が満州で毒ガスを作っていたように(勤務していた定時制高校の事務の方が、戦中この毒ガスを飛行機から撒布したため手の皮膚がむけたという体験を話してくれたのを忘れない)、激しく抵抗するウクライナプーチンが毒ガス(化学兵器)で殺戮する可能性があるので怖ろしい!

 プーチンウクライナはロシアと同じ起源を持つ民族だと主張しながら侵略しているように、日本(やまと)は沖縄やアイヌを同族として囲い込みながらも、徹底して差別してきた歴史を知らなければ小学生以下の知能だろう。ボクの学生時代には「土民法」という法律によるアイヌ差別を撤廃させるために、北海道庁を爆破する「闘争」が行われていたものだ。アイヌの国会議員がやっとの思いで実現したのはその後のことだと思う。

 戦争末期には無数のアメリカ艦船が沖縄を囲んでいた光景は、既にオデッサ(オデーサ)がらみでブログに記したとおりだけど、艦砲射撃で那覇首里城が灰燼(かいじん)に化した情景は今のウクライナの都市の姿に重なる。戦後生まれの個人的な記憶を引き出せば、高校~大学時代のアメリカ軍による枯葉剤爆弾も含むベトナム爆撃が作り上げた一面の枯れ野原や、イスラエル軍のよるガザ空爆やロシア軍によるシリア空爆による瓦礫の山などが何重にも重なって想起される。2度とそんな瓦礫の山と化した都市は見ないだろうと楽観していたところに、プーチンがいきなりウクライナを地から空から海から無差別爆撃して都市を瓦礫化している。

 

 沖縄に話を戻せば、ウクライナでも前景化している問題である言語の強制も共通する。ウクライナ人は歴史的に10回以上ウクライナ語が禁止された経験を持つというが(だからといって国内のロシア人にウクライナ語を強いると争いの元になり、和平の条件にも上がっている)、沖縄では義務教育で沖縄語を話すと「方言札」という屈辱の札を首から下げさせられたという。言葉なら命まで奪われないものの、と記して思い出したのは日本兵が沖縄語が分からないのでスパイ容疑をかけて殺したという話。これはホンの一例で、戦争中には沖縄の民が日本軍人の手で殺された例は数知れぬほどあったことを知るべきだ。

 ガマ(洞窟)に潜んでいて赤子が泣き続けていると、アメリカ兵に場所を知られてしまうというので日本兵が赤子ともども母親まで殺したという逸話も有名だ。さらには日本軍から手榴弾を渡され、家族が無理心中を強いられた証拠写真も残されている。それでも日本軍が沖縄の民を殺した事実を認めたがらないヤマトンチュも後を絶たないというのだから、恥ずかしく・憤ろしいかぎり。プーチンは日本国内にも存在し続けているという悲しい、そして許しがたい事実だ。