【見る】放送大学講義での漢字誤読(女子アナ)  朗読は上手な人(石澤典夫)に

 原武司さんの『大正天皇』は面白いけど、半分くらい読んだまま放置してある(だいたいの本が読みさしのままだけど)。でも朝日新聞の土曜版連載の「歴史のダイヤグラム」は欠かさず楽しんでいるヨ。その原さんが放送大学で今年度から「空間と政治」という興味深いテーマの講義を始めたので、毎回見るようにしているし(日曜午後7時半~8時15分)おススメできるネ。

 先週は和宮が江戸に行く時の経路である中山道に注目し、馬籠あたりで宿泊する時の様子を描写した藤村「夜明け前」を女子アナに朗読してもらっていた。その際「仲間」を「なかま」と読んだので驚いたものの、原さんはスルーしていたのでこちらがドギマギしてしまったヨ。「人足(にんそく)」という言葉も出てきたから「仲間」は「ちゅうげん」じゃないかと思ったからネ。あいにく前半を少し(?)しか読んでない「夜明け前」が見つからないので確認してないけど、「なかま」じゃないのは確かだと思う。

 文献を講義者が自分で読むより朗読の専門家に任せた方が良いに決まっているけれど、放送大専任講師の文化系非実力者の3人(青山・魚住・島内)はそろって自分で読みたがっているのは、聴く方からすると迷惑だネ。そもそも講義と引用を差異化するために声も変った方が分かりやすいのは当然だからネ。能力の無い者ほど目立ちたがるのかどうか知らないものの、講義によっては朗読の名人・石澤典夫さんが読んでいるものもあるのだから、朗読は石澤さんで聴きたいネ(西洋古典では講談師を使っているのは名案だネ)。

 ただし今回の「仲間」のように、朗読者に完全に任せてしまうと誤読する場合もあるので、事前にチェックすることが必要だネ。原さんは気付いていたのか、誤読だとは思わなかったのかは不明だけど、他人に頼む際は事前チェックを怠らないことだネ。