【聴く】石井正己先生の最終講義(5)

 まだ書き残したことがある気がするので、落穂拾い的に付しておくネ。

 それにしても石井さんの守備範囲の広さには驚いたネ。自分でも言っていたけど、文学のみならず歴史学その他にも手を広げて読んでいるし、書いているのはエライ! 言葉のはしばしにも教養がにじみ出る感じで、例えば当日の地震の話の時にも陵雲閣(12階)があった位置にできたのがスカイツリーだと言われてビックリ。エッフェル塔があるせいかヨーロッパには「塔の思想」の書があるけど、石井さんはシッカリ理解しているのでネ。というより2万冊の蔵書は全て目を通しているというのはホントなんだネ!

ボクは自家にある本は圧倒的に未読のものが多いからネ。

 好きな番組「英雄たちの選択」のMCを務めている磯田道史さんは文学のセンスは無いものの、専門の歴史学がひときわ優れているだけでなく昔から地震についても強い関心を持っているのはエライ! 勤務先の大学が変わるたびに筑波でも静岡でも当地の地震の歴史を調べているので敬服したものだけど、石井さんも地震について豊富な知識を具えつつ複数の本を書いているのだからスゴイ! 

 研究・教育面では圧倒されるばかりだったけど、笑えたのは趣味が無いということ。1000回を超えるという尋常ではない量の講演会までこなしているのだから、趣味などに打ち込む時間などあり得ないのは当然かもネ。逆に言えば、釣りをはじめ音楽・美術のために多くの時間を割いているボクが石井さんのような業績が残せないのも当然ということだネ、全然後悔してないけどサ。

 それでも数年前の学長選の際には、学長をやってもイイと言っていたので驚いたナ。確かに大石学先生や石井さんのような、全国的にも有名な研究者が学長になれば学大のために種々有利で嬉しいことばかりだけど、何の能も無くて教員からの支持が過半数に及ばないのに学長の地位にしがみついた國分充がニセ学長を続けているのは、大学にとっても恥だネ。研究のためには、石井さんが学長にならなくて良かったということだけどネ。

 

 終わってから奥田クンのみならず、明治ゼミの大石クン(麻布中高校の教員)に会ったヨ。以前のような手抜きの頭髪ではなく、キチンと分けてスッキリしていたので別人のようだったネ。会えると思っていたハルチン(村本春香)には会えなくて残念だったけどサ。3月4日の大井田先生の最終講義の案内は、大正ゼミだった卒業生には洩らさず報せてもらいたいネ。