【状況への失言】児童誘拐(ロシアと旧イギリス帝国)  オシント  リボアベロア

@ 6日昼間の記事

 今「デジタル・アイ」という番組(NHKBS1)の再放送で「ロシアに連れ去られた子供たち」を見ているのだけど、昨日は「ダークサイド・ミステリー」(BSプレミアム)という番組が主にイギリスからオーストラリアへ「児童移民」として強制的に移住させられた子供たちの「その後」を追っていた。19世紀から1964年(?)まで続けられたとのことだが、孤児院などにいた子供たちをイギリス国教会カトリック教会などの慈善団体(中にはビクトリア女王が顧問の団体も)が労働人口不足(特に白人)を補う「白豪主義」のために「移送」したのだという。もちろんイギリスもオーストラリアも隠ぺいし続けたので、成人した子供たちが〈アイデンティティ〉探しをしても実の名前も親も分からないままだった。

 彼らの〈アイデンティティ〉探しに協力し続けた女性活動家(マーガレットという女性でエライ・スゴイ!)のお蔭もあって、1992年に匿名で資料が送られて名前や親が判明するこももありながら既に老親は亡くなっていた。見ていても言葉を失うほどヒドイ国家犯罪だ! イギリスとオーストラリアの1990年代当時の政権は犯罪を認めることはなかったけど、2009年になってオーストラリアが・続いてイギリスもやっと犯罪を認めて謝罪することとなった。

 第二次世界大戦で日米が戦争状態になった時、在米日本人数万人が強制移送されて終戦まで1ケ所に収容された歴史を想起したけど、その反人権主義をアメリカが謝罪したのは何十年も経った後のレーガン大統領(たぶん)によってだった。戦争以前から反共主義を貫いていて積極的に戦争協力したレーガンが、自国の反人権主義的行為を謝罪する局面に立たされたというのも歴史の皮肉かな。

 

 ロシアの児童誘拐の前置きが長くなってしまったけれど、NHKがロシアの児童犯罪が問題になっている状況下でイギリス帝国の「児童移民」を取り上げているのは興味深いネ。NHKは政府ベッタリの反動的な姿勢を貫いているイメージが強いけれど、社員の中には心ある人たちがいてこうした時宜にかなった番組作りをするのだろうネ。ウクライナの児童がロシアに連れ去られたことが追及され、プーチン(とリボアベロアという女)が国際指名手配されたという報道は周知のことだろう。女の方はボクも初耳だったけど、プーチンの下で児童誘拐を積極的に進めた極悪人だ。

 番組ではたくさんの例が紹介されていたけど、その1つはマウリポリで捕まった父親は50日間拷問に耐えて釈放されたものの、3人の子供は行方不明となっていたという。オシントとかいう組織の人々が、一般の人々が記録したSNS動画などを分析して子供たちの居場所を突き止めたというのだからスゴクてエライ! ロシアにも秘密裡に協力する組織があったお蔭というのも心強いネ。民間旅客機がウクライナ領土で親ロシア派の武装グループによって撃ち落されて300人超の犠牲者を出した時も、同じような分析を積み重ねて犯人を特定した〇〇キャットという人たちがいたことを思い出した。非人道的な犯罪をくり返すクソ共がいる一方で、クソ共の犯罪を追及する人々がいると知ると希望が持てるネ。

 プーチンとリボアベロアは誘拐したウクライナの児童をロシア全国に養子として配布したそうだけど、これもオーストラリアの例に似てロシア国民のスバル人の比率が5割を切るのを阻止するためだという。一部はチェチェンに移送して将来ロシアのために戦わせる兵士に育てているのだという。いずれにしてもウクライナ語を禁じてロシア語を身につけさせる教育をするというのだから、子供たちが成長して遠い将来ウクライナに戻ることができてもアイデンティティの不安に苦しむことはマチガイない。

 プーチンとリボアベロアの罪悪が裁かれるためにも、ロシアは全面的に敗北しなければならない!!!