【見る】昆虫クン?  今夜の「プレミアムカフェ」

 さかなクンを知らない人はいないほど有名だろうけど、あのウルサイはしゃぎぶりを敬遠する人も少なくないだろう(以前中尾彰が露骨に嫌っていたのももっともだったネ)。ボクも「ご」を全部「ぎょ」と置き換えて発音するウザイ芸(?)も含めてガマンできなくなり、時々頭からバケツの冷水をかぶせてやりたくなることもあるけど、魚が好きという共通点を想起して耐えている。さかなクンは好きというより研究熱心で、絶滅したと思われていた淡水魚を発見するほど「病膏肓(やまいこうこう)に入る」レベルだけどネ。

 以上は前振りで、実は「昆虫クン」とも言うべきスゴイ人の番組再放送を紹介したいのだネ。今夜の「プレミアムカフェ」(午前0時からの後半で、前半は昆虫画家の話)に登場する西田賢司という人は、中央アメリカのコスタリカの森で未発見の昆虫をたくさん発見しているので、他の番組などで見かけてことがある人もいるかも。西田さんはさかなクンと比べても異次元の研究者で、知性も具えたインテリぶりが世界でも認められていて、ハワイで繁殖し過ぎている植物の天敵にあたる昆虫探しの依頼まで受けているほどだ。

 番組では関口知宏(「西田」佐知子の子供である偶然も笑える)がコスタリカまで西田さんを訪れ、数日間同行して驚き続けているのも取り合わせが面白い。でも最後に火山が沸かしている川の温泉に2人がつかって交わした西田さんの言葉は、とても重く感動的だ。関口に「西田さんは修行僧みたいですネ、それで幸せですか?」などと言われ、応えたのは「十分幸せですヨ。物は要らない、必要最低限の物があれば十分。」まさに悟りの境地で大賛成だネ。ボクは釣りや美術・音楽の趣味が捨てられない分、西田さんに劣るけどサ。

 とはいえさかなクン同様で西田さんもずっと独身であり(50歳前後かな)、コスタリカで男子学生1人とシェアハウスで粗食しながら暮らし続けている。身体の弱い日本在住の老母(老父は逝去)とは離れて生活しなければならないことを気に病んでいたのが、強く印象に残っているヨ。子供の頃から西田さんの特色を認識して、15歳くらいの時に父の反対を押しきって昆虫研究のためにコスタリカの学校へ行く西田さんの背中を押した母親とはいえ、孫の顔を見ることができない現状を考えると西田さんの苦衷が伝わってくるネ。

 録画してでも見る価値がる番組だヨ。