NHKの「アナザーストーリー」(金曜午後10時~)は取り上げるものに関心がある時は見ている。前回はボブ・ディランだったので、一部録画したものの全部を録る余裕が無かったのはザンネンだった(消す録画が見つからなかった)。今夜その再放送があるので皆さんに見ることをおススメする、実に貴重な場面を見ることができるヨ。
ディランのファンとして「事件」は聞いたことがあるものの、まさかその「事件」の全貌を知ることができるとは! 一言でいえば「フォークの神様」ボブ・ディランがファンの期待を裏切ってロック・シンガーに変貌した瞬間を見ることができるのだ。
1965年7月のニューポート・フォーク・フェスティバルでディランはそれまでのアコースティック・ギターではなく、エレキ・ギターを持って登場したので観客がビックリしたのだネ。のみならずロック・バンドを背景に「ライク・ア・ローリングストーン」を歌い始めたので、観客の多くがブーイングを発した上に「帰れ!」コールまでディランに浴びせたという。それでもディランはなんとか3曲のロックを歌いあげて引っ込んだ後にフォークを大衆化したピーター・ポール&マリー3人のピーター(・ヤーロウ)が登場して観客をなだめつつも、ディランにもう1曲歌うように勧めたそうだ。
そこでディランが歌ったのが「イツ・オール・オーヴァー・ナウ(全て終わった)」というのだからまさに「事件」の仕上げだった。ボクはそれを録音で聞いたことがあり、ディランが「ユー・ライアー(お前らウソつきだ)」と言ってからその曲を歌い始めたのだけど、放送ではそれはカットされている。それにしてもシビレる曲だし、ディランの歌声も泣かせるヨ。
番組ではディランの登場から始めているので、当然歴史的名曲「風に吹かれて」も長めに流されているので、このあたりは特に録画する価値があるネ。
ともあれ、見るべし!