好きなテレビ番組・新聞記事欄、そして忘れ難い言葉

 イチロー君の釣り好き・お笑い番組好きはゼミの連中には周知で結構見てるんだけどネ、今言いたいのはもっと注目していて欠かさず見たい・録画したいという番組ネ。
 一番は何と言っても「名曲探偵アマデウス」ネ、クラシック音楽を実に啓蒙的に解説してくれて心底アリガタ〜イ気持になるネ。音楽大好きで自宅に居る間は主にクラシックを流しっぱなしなんだけどネ、実は楽譜が読めないんだネ。それでもこの番組は曲の特色・聴きどころなど微に入り細に入り解説してくれてサイコーだネ。まるで関谷イチローの作品論を読むようだ、なぁんて関谷センセーにゴマすったりネ。ホントにその曲の面白さを素人にも分かるように分析してくれるので、楽しみで楽しみで待ち遠しい番組、絶対お勧めネ。どんな曲が好きかは時間がかかるからまたの機会にネ。ただドラマ仕立てにしてる点が余計で、ウザイというかウルサイというか邪魔なのネ、端的に曲の解説だけでイイのだけれど、それだと見ない人がいるのを心配しているんだろうネ。
 二番目に好きなのは「日曜美術館」を始めとする美術番組で、「迷宮美術館」や「美の巨人」も欠かさず見たり録画したりしているんだネ。普段は忙し過ぎるのと混雑が嫌なのとで、なかなか美術館に行けないのでテレビで欲望を満たしている感じネ。先日、録画したものを見直していて感心した言葉があるので紹介するネ。実はそれがしたくて書き始めたんだけどネ。これからも時々紹介するネ。あ〜、好きな新聞記事を言い忘れるといけないから今のうちに記しておくネ。「朝日新聞」の人生相談なんだけど「悩みのるつぼ」という欄ネ。去年学会印象記でボケ進行か? とけなした上野千鶴子もたまにヒットを打つけど、スゴイのは誰よりも車谷長吉ネ。昔の流行語じゃないけど常識を遙かに超えて<飛んでる>ネ、回答が一編のブンガクになっていて正直カンドーするネ。読んでみて、感動するから。学大の学生には廊下に貼って読めるようにするのだけどネ。
 チョウキツさんに次ぐのが岡田斗司夫。これは針の目を通すようなコントロールでうならせるネ、相談者には満点の回答。昔、これまた大好きな「マンガ夜話」という番組があって(文学以上にブンガクしていて面白かったネ)、夏目房之介を始めとする常連の一人が岡田だったんだけどネ。その頃はただのマンガオタクのデブという印象だったんだけど、痩せてからは身体といっしょで切れ味が段違いに良くなったのでビックリしたネ。問題のホンシツを突いていて感心するばかりだネ。
 話しがどんどん脇道に逸れていくのが天才だ、と昔の柳家こえん(今の立川談志)が言ってたのを思い出すけど、わがイチロー君もその点では天才だネ。でも逸れすぎて本人も疲れてきたので本題ネ。「迷宮美術館」を見ていてスバラシイ言葉に出会ったので紹介するネ。フンデルトヴァッサーというウィーンで活躍した美術家の言。
 《自然の中に唯一存在しないものが直線である。社会や文化が、存在しないこの
 直線に基づいているとすれば、やがてすべては崩壊するだろう。》
 スゴイ言葉だネ、分かってくれるかナ? 近代建築の逆を行ったようなガウディを思わせる考え方だけど、事実このフンデルさんはまるでガウディのような建築を残しているんだネ、ガウディに比べればずっと小規模だけど。ともあれ言葉の意味するところは、先日の関谷センセーの「状況への失言」に近いものを感じるネ。他者を排除して目的に向かって一直線というのは、ヒットラースターリンに代表される発想だからネ。他者と話し合いながら共生して行くという余裕を失うと、「崩壊」が早まるのは自明のことだろうけどネ。今、学芸大学がこの「直線」志向で他者(学生・喫煙者というマイノリティ)を排除しつつある状況で心配だネ。「つぶやき」が「状況」についてのメッセージになってはいけないので止めるネ。