安吾「肝臓先生」

 押野論の最終回。テクストが意外に難しかったようで、レポの一人が誤読(?)に気が付かないほどでした。語り手の(或いは安吾の)屈折した思いが理解困難だったようです。
 次回は(といっても最終回)大原祐治氏の安吾論で「白痴」を読みます。『文学的記憶・一九四〇年前後ーー昭和期文学と戦争の記憶』(翰林書房)という名著に収録されている論です。どんな傾向の論かは本の表題から察しが付くと思います。