東京学芸大学大学院(火曜2限)授業案内

18日は「白昼夢」

11日は有名かつ問題の「人間椅子」でしたが、レポの読みがものたらないものだったせいか、議論は深まりませんでした。 タナチンは先行研究の調査はできていましたが、読みが不十分でテクストに負けていました。 一方のリさんは大胆な読みを提起して驚きま…

乱歩の人間椅子はどこに?

「状況への失言」を書いていたので、昨日は3時間くらいしか眠るヒマが無かった。 それなのに目覚まし時計で無理やり起きて大学に来てみたら、院生はユウちゃんしかいなかった! タナチンとリーマン(李さん)のオオボケ・ペアなら、こんなこともあり得るか…

1月4日は「人間椅子」(江戸川乱歩)

ブログに記すのが遅くなって申し訳ありませんでしたが、やっと乱歩らしい作品をやるようです(レポが決めるので)。

乱歩はホモだったのか?!

「乱歩打明け話」というテクストを選んだアイちゃんとアヤッカのペアの魂胆が明確に現れた発表で、その手の趣味の無いイチロー君は圧倒されるばかりでした。特にアイちゃんのアイちゃん節は独擅場(どくせんじょう)でひた走りに走ったので、付いていけない…

来週から乱歩で〜す!

中野が今週で終わり(おススメした北川透さんの中野論は研究室にある)、乱歩へ。 テキストはちくま文学全集の乱歩集(文庫)、14日は「乱歩打ち明け話」をアイちゃんとアヤッカが発表します。 ユースケ・ハマダマニア(浜田雄介)と違い、イチロー君は乱…

意外に読めた中野の小品

「善作の頭」などすぐに議論が尽くされて早く終わるだろう、という予想を裏切って充実した時間となりました。 何よりも予想を裏切って(?)レポ二人が議論を挑発する読みを提出できたからでしょう。 李さんの権力批判的な読みと半田クンの成長譚的読み、そ…

「広重」を面白く感じさせてもらえました

内海クンの綿密な先行研究紹介と自説発表、それに留学生としては明快な読みを提起したユさんに挑発されつつ、熱の入った議論が展開されました。ユさんに対しても遠慮なくツッコミが入ったのも好印象で、一人前の院生として同等に接するという姿勢は共感でき…

次は「萩のもんかきや」

転向5部作の一つである「小説を書けぬ小説家」を選んだ阿部・内海ペアには意欲を感じた発表でしたが、何せテキスト(の言葉)に力が無い(とボクは思う)ので<読もう>とする意欲にテクストが応えてくれない模様。以前、「歌のわかれ」について書いた時に…

中野重治の童話

「おじさんの話」が意外に楽しめました。 中野が何でこんなのを? と思っていましたが、レジュメのせいか結構盛り上がって面白かったです。 イイカゲンに読んでいたような気になり、改めて読み直さねばなんて考えてます。 来週は「小説のかけぬ小説家」を大…

中野重治をやってます

今週からゼミが始動し、昨日「春さきの風」をやりました。 アイちゃんと古典文学ながらガンバッテいるクリ君の二人がレポで、それぞれユニークな発表を聴かせてくれたので、いつも通り1時近くまで議論が盛り上がりました。 ボクの世代とは違って、プロ文作…

冬学期はまず、中野重治から

講談社文芸文庫『村の家〜〜』がテキスト。 院メーリスを参照のこと。 一橋大の授業に出たいヒトは、10月1日から宮沢賢治を読みます。 テキストは9月28日にアイちゃんが作ります。

安吾「肝臓先生」

押野論の最終回。テクストが意外に難しかったようで、レポの一人が誤読(?)に気が付かないほどでした。語り手の(或いは安吾の)屈折した思いが理解困難だったようです。 次回は(といっても最終回)大原祐治氏の安吾論で「白痴」を読みます。『文学的記憶…

主婦はインテリか?

古典文学専攻の栗原クンが遠慮無く叩かれましたが、すぐに妥協せずに反論しようとする姿勢は評価できました。主婦の「私」が「知識人」だというのはいただけません、笑えます。それに関わってか、関谷一郎氏の論に依拠したと言いながら、理解が十分ではなか…

安吾テクストの両義性

松本和也の後は押野武志という豪華リレーで安吾の「真珠」をやったのですが、やはり安吾はオモシロイけど難しいということを確認するようなゼミでした。押野論も昔の関谷論も「真珠」の両義性を指摘したのですが、レポも結局その枠から出られないツラサを語…

太宰論、最後もレポの自滅(?)、次は安吾

このところ難解なテクストが続いてましたが、最後は「彼は昔の彼ならず」という分かり易い楽しいテクストで気軽に議論できるかなという予想に反して、レポが袋だたきにあっているような時間でした。留学生は仕方ないとしても、レポの意見がしっかりしていな…

太宰(松本和也)の後はチョッと安吾(押野武志)

難しいテクストの後は易しすぎる感じの「思ひ出」でしたが、松本氏の論文がチョッと難しかったかも。それでもレポ二人とも何とか要約はできていたので良かったものの、易しいテクストがかえって読むのに困難を覚えたようです。先行研究に縛られて、言うこと…

次はキンちゃんの「思ひ出」?

皆でキンちゃんの思い出を語り合おう、ということではありませぬ! 松本和也の別の太宰論からキンちゃんが易しい(読みやすい?)作品を選んだ結果、「思ひ出」をやることになりました。 今回の「二十世紀旗手」は先週に引き続いてタイヘンなテクストで、レ…

レポ粉砕?

レポ担当を逃げ回っていると、今日のように難しいテクストを引き受けざるをえなくなる。「虚構の春」を真っ向から論じられる研究者も数少ないはず。今日のレポの一人は自分の読みが出せないというので出席を回避したが、研究生だから許すとしよう。もう一人…

次回は「虚構の春」、松本テキストは第4章

作品は各自用意してもらっている新潮文庫『二十世紀旗手』に収録されています。 今日の「姥捨」は松本論を始めとする最近の先行研究の切れ味に押され気味で、珍しく議論が盛り下がってしまいました。読むのは簡単なテキストですが、研究史の上で論じようとす…

次回は「逆行」、第1章

なかなか決まらなかった次回ですが、ヨコチン末利が引き受け、それにジェームス君が乗って決まりました。テキストは『晩年』に収録されてますが、いちおう3部ヨシオ〜カ君が用意してくれています。 今日のレポもガンバリましたが、アベちゃんはあっさり味で…

次は第9章で「狂言の神」です

11日の「創生記」論は、レポの一人が「山上通信」を「やまがみ」という固有名の人の手紙かと勘違いして発表したのでバカ受けでした。ありか?! それにしても解釈が難しいテクストで、誰も「やまがみ」さんを笑う余裕は無い筈。 まだ「二十世紀旗手」も残…

教室変更、テキスト

先週使ったN405は机イスの移動が面倒なので、来週からはN407でやります。ゼミ形式に並べ替えて、終了後もそのままで結構。但し教室のカギを学務に取りに行かねばならないようです。学務では関谷の名前を出して、「先生に開けておくように言われた」と…

次は「ダス・ゲマイネ」

テキストである松本和也『昭和十年前後の太宰治』(ひつじ書房)の第八章です。作品のプリントは関谷研究室前の棚上にありますから、文庫等を持ってない人はどうぞ。 今日の「道化の華」論はレジュメがそれぞれ挑発的で、面白い議論ができました。結構な人数…

「道化の華」から

受講者が意想外に多くて(古典文学の院生が来たのはヘイカ以来)、20部取り寄せた松本和也氏のテキストが売り切れてしましました。最初は第七章で作品は「道化の華」ですが、長目なのでテキストは各自用意して下さい。短編集『晩年』(例えば新潮文庫)に…

松本テキスト入荷予定

松本和也(カツヤと読む)さんのテキストが早ければ6日に研究室に届きます。2千円台半ばになると思いますが、早めに入手して自分がやりたい作品を決めて置きましょう。授業に出ないヒトでも欲しいヒトは同じく安価で売ります。

太宰論から始めます

松本和也『昭和十年前後の太宰治』(ひつじ書房)をテキスト(叩き台)にして、論じられている作品に関する<読み>を受講者間で闘ってもらいます。 テキストは副題の一つに「テクスト」とあるように、規範とすべき<読み>が提起されているに止まらず、別の…