テキスト入荷! 25日は「魚服記」(と「葉」)

テキストが入荷したと生協から連絡がありました。
太宰の『晩年』は前に記したとおり、<方法実験>としても実に充実して興味深い作品集でお買い得です。
先ずは入りやすい民譚「魚服記」をジックリ読んでから参加して下さい。
上田秋成「夢応の鯉魚」のパロディ的要素も指摘されている作品なので、この際秋成作品も読んでおくといいでしょう。
結末の初案を紹介しつつ、<小説>と<物語>を敢えて差異化しつつそれぞれの概念を押さえつつ、「魚服記」というテクスト(本文)を両様の読み方で味わってみよう。
チョッと難しいかもしれないけど、理解できれば(できるように説明する)周囲の人達の小説の読み方がアホに見えてくるというもの。(そのくらい大事な<読み>の基本)
時間が余れば「葉」にはいるので、これもサーっとでいいから読んでおくこと。
このテクストの<方法>は前回言ったとおりで、こんな手法で小説を書いたのは太宰だけだろう。

* 新入生が上級生にどちらの「概論」を取ればいいかを聞いている場面に出くわして苦笑が洩れた。
情報に振り回されて<主体性>を喪失するというのが時代の趨勢なのだろうけど、実際に両方を体験した上で自分で判断しようとしないところは呆れるばかり。
何でも他人に頼って判断していては、「直接民主主義」は根付かない。
授業選択でも言い伝えられてきた先輩の判断(単位が取りやすいか否かに焦点化されているようだ)にすがっているようでは、先輩のオバカをそのまま受け継ぐだけに終る。
その結果として学大国語科のレベルが下がってきたのか、下がってきたから自分の力で授業を選択できなくなったのか?