井上光晴「褐色のペスト」

取り上げられた作家・作品が今ではマイナーになり過ぎた感じの井上光晴「褐色のペスト」だったので、参加者はいつもよりズット少ないと予想したものの、意外にもボクも含めて14人のゼミとなった。
さすがにレポが実力者のヨリコさんだったので、この難解なテクストを議論できるような素地を用意してくれて助かった。
肝心なところではまだ論が練れてはいなかったものの、建設的な意見が少なからず出されたので議論が深められたと思う。
父子それぞれがホモセクシャルに耽るという苦手な素材ながら、レジュメが子供の方のホモセクシャルを思想の同調と肉体の接触の問題として論じていたので、三島由紀夫に関わる興味に重なるので面白かった。
詳しいことはヨリコさんが論文化する前だから言えないので、ここまで。
次回は12月23日(祝日)を予定している(終了後は忘年会?)。
小林秀雄芥川龍之介の美神と宿命」という初期作品なので全集でしか読めないと思われるが、小林秀雄の全集なら地元の図書館にあるでしょう。
参加希望ながらテキストが入手できない場合は、関谷まで請求して下さい。
レポは宇都宮大学で卒論・修論を小林で書いた津久井秀一氏です。
立教大学その他で小林秀雄を研究している(いた)人たちの参加を期待しています。