島田叡  磯田道史  沖縄という犠牲  恥ずかしい大和(日本)民族

たった今、毎回のように見ているBS−TBSの「THE歴史列伝」を横目にパソコンに向かっている。
今日は戦艦大和の特番2時間で、おススメ図書である吉田満戦艦大和の最期」を意識しながら見ているのだが、この番組の欠陥であるMCの六平(むさか)直政がいなかったらもっと気を入れて見ていられるのに、と惜しまれる。
舞台や映画で脇役をやっている限り味のある役者ながら、とても歴史番組のMCを張れるほどの能力も存在感も欠けていて嫌味しか感じない。
黙っていればいいものを(MCだからそうはいくまいが)、無知がさらけ出される余計なことばかり言うので邪魔でしょうがない。
歴史番組が多い中で、唯一信頼できて楽しめるMCは磯田道史さんだけで(後述)、女性問題で話題になっていた(それ自体はどうでもいいが)片岡愛之助はワザとらしくて不快だし、田辺誠一という若手の役者は軽すぎて見ていられない(実際この2人の番組は見ない)。
共にMCの責任というより番組の作り方がダメなので、工夫をすればするだけぜい肉が付くように無駄が増えるだけでツマラナクなっている印象。
歴史というより歴史に残る恋愛を取り上げるBCフジの(月曜夜10時)のMCである勝村政信は、見事に謙虚さを演じて嫌味も感じさせず、抵抗なく気持良く見ていられる。
彼に比べると六平も愛之助も田辺も嫌味と抵抗が強すぎ、気持良く見ていることができない。

さて本題は磯田さんがMCを務める最高の歴史番組である昨夜の「英雄たちの選択」なのだが、戦争末期の沖縄県知事・嶋田叡(あきら)というスゴイ人の話。
こんな偉い日本人(ヤマトンチュ)がいたとは全く知らなかったので、私情を込めて取り上げてくれた磯田さんに心底から感謝したい。
国会で堂々と反軍演説をした斎藤隆夫を取り上げてくれた時も嬉しかったけれど、今回は取り上げてくれなかったら生涯知らぬままでいるところだった。
嶋田という人は戦争末期に誰も望まなかった沖縄に敢えて赴任して、沖縄の人々(ウチナンチュ)のために全力で尽くして果てた人で感動するばかり。
順調に行けば来週の木曜朝8時からBSプレミアムで再放送があるはずなので、万難を排して(録画してでも)見て欲しいものだ。
戦争中からずっと沖縄の犠牲の上でノウノウと生きてきた、醜い「大和」民族である己の存在を顧みるのに絶好の機会になるはずだ。
戦艦大和も沖縄のために役立てぬまま最期を迎えたように、基地を押し付けたまま破廉恥に生きている大和民族はすでに最期を迎えているのかもしれない。
情けない! 恥を知れ!