議論が大盛況のゼミ始め

渡仏中で一時帰国のユキオ君のみならず、九州からたまたま上京中のマギーも参加して十数名でハイレベルの議論で盛り上がった。
個人的には乗れないテクストだったけれど、刺激の多いバンセイ君のレジュメで様々な問題点が掘り起こされてとっても面白かった。
語りの構造が最大の問題になったものの、マギーが提起した人物の名前に対する読み方が誰も思い付きそうもないレベルだったので、皆と一緒に驚嘆するばかり。
彼女の第二著書の書評を書きあげたばかりだけれど、その中にもこんな面白い読みは無かったかも。
中心人物と言っていい川崎の別名であるテオドルが中州(?)に建てられたベネチア守護聖人の名であり、これが有翼のライオンの形姿をしているとは?
このライオンのモチーフが犬の名その他としてテクストで変奏されているという指摘には、作者でさえ唖然とするばかりだろう。
(バンセイ君、論文書くならいただいておきなさい。)
バンセイ君が補足していた谷崎の作品との類似が気になるので、その場で言ったように2つの作品を関連付けた方が面白い論文になると思う。

@ 残念ながら今回は現役生の参加が上智大2年生のアッ君だけだったけれど、レジュメの余りは大井田研究室のヒグラシゼミの封筒内に入れてあるので勉強してもらいたい。