加羽沢美濃  「ららら・クラシック」  映画「ツレがうつになりまして」  LGBT  信田さよ子

ニュースがテロ等のキツイものか、サイテー人種である芸能記者たちを喜ばせる記事ばかりなので、今日は午後1時からの映画を見ながら朝飯を食べた。
ウツの仲間は昔からたくさんいるので「ツレがうつになりまして」という映画(2011年とのこと)が話題になったのはよく覚えていて、そのせいもあって見始めた。
しかしいきなりマーラーの第5交響曲のアダージェット(アダージョかと思ったら違った)が聞こえてきたので呆れてしまった。
これは有名なヴィスコンティ監督の映画「ベニスに死す」のテーマ音楽で、まさに通奏低音としてずっと流されるから映画を観た人には忘れられないメロディだろう。
「ツレが〜」の方は映画としておススメするほどのものではないけれど(原作のインパクトに依拠しているだけ)、堺雅人がテレビでよりも好感の持てる役柄(鬱病者)なせいか、いつもの演技過剰ながら見ていられる(あおいという妻役の子もテレビよりいい)。
演技をしないイグアナや亀が意図しない動きで笑わせてくれるので、役者たちよりイイ。
映画としてはイマイチだけど音楽が「ららら・クラシック」の美濃さんなので、いきなりマーラーでも好意的に受け止めようと考え直したら小曲としては一番好きな「タイスの瞑想曲」まで流れてきてまたビックリ。
他にも恥ずかしくなるほど有名な選曲がなされているけれど、これは美濃さんの意図なんだろうナと考えた。
芥川也寸志(龍之介の次男)や武満徹も映画音楽では活躍したものだけれど、彼らは皆自分で作曲した音楽を使ったものだ(ちなみに「ゴジラ」の音楽は伊福部昭という作曲家の曲)。
美濃さんは自分の曲を使っているのかどうかは判断できなかったけれど、馴染んでいる曲は聴き手それぞれのイメージから離れがたいので危険だろうが、美濃さんはそれを承知の上で勝負しているのだろうと思った、違うかな?

ヴィスコンティの映画の原作はトーマス・マンだけれど、初老の男が美少年に抱く切ないまでの恋情が強烈に伝わってくる。
観た時も今も共感はまったくできないけれど、今は頭の方では理解できている感じはしている。
読みたい新聞記事を取っておいて日々少しずつ読んでいるのだけれど、今日は最近の新聞がジャミラの所(ゴミだらけのテーブル)に渋滞中なので溜めた記事を遡って読んだらたまたまLGBTものがあった。
何と去年の10月29日の高橋源一郎「論壇時評」で、この欄はだいたいすぐに読むのに紛れたままになっていた。
すぐ読んでいたらテレビでLGBTについて知る前に理解できていたのに、と悔やまれるが源一郎も『現代思想』10月号でLGBTが特集されるまで知らなかったそうだ。
わが息子の母校である明治学院大学の教授もしている源一郎も学生から相談を受けるようで、ナルホドという印象だけど「一郎」で似ているせいではない。
源一郎が紹介しているアメリカの性差別と闘った人々の言葉も紹介したいけれど、長くなるのでパソコンで読むようお願いしておこう(新聞がPCで読める時代だそうで)。
ただ源一郎が取り上げている『現代思想』の巻頭対談の1人・信田さよ子さん(同性婚で話題になった人)のような方には、もっとテレビその他の開けたメディアで発信してもらいたいと強くおもった。
特にテレビは芸(ゲイ)能記者のような劣悪人種やゲイ人たちでウケ狙いをしないで、性差別について真っ当な意見を発することができる人に出演機会を与えるべきだ!
マツコデラックスや松村クリスのように醜怪な存在にたいする嫌悪感は個人的なものにしても、視聴者が共有するデブ・ブス(ゲソ)・オカマなどのマイナス表象である彼らに対する侮蔑感・優越感・安心感に訴えて視聴率を稼ぐのはいい加減にして止めて、信田さんのようなキチンとした人に発信する機会を与えるべきだ。
自民党を筆頭とする政治屋たちと同様に劣化する一方のテレビ番組をすこしでもレベルアップするためにも、信田さんのような方にテレビ出演してもらいたいものだ。