「ららら」の後継番組「クラシック・テレビ」については1度ならず記したけど、今夜は「上を向いて歩こう」と題されていたので全然興味が無かったのに、始まったら釘づけになったネ。MCの清塚信也がチャイコフスキーの音階そのままの曲を紹介してくれたのだけど、まさか「白鳥の湖」の「情景」がそれだったとは指摘されるまで気付かなかったネ。チャイコでは「舟歌」というピアノ曲もそれだというのだから、チャイコは手抜きじゃないか? 清塚は例示しなかったけど、チャイコの音階と言えば「弦楽セレナード」などはドレミファソラシドをそのまんま演奏しているので、中学の時だったか耳を疑ったり・失笑したりしたもンだヨ。
それにボクの大好きな(清塚も救われ続けたという)マーラーの交響曲第5番第4楽章の「アダージェット」のテーマも、音階のまんまだという指摘も驚きだったネ。この曲は前にも記したけど、ヴィスコンティ監督の映画「ベニスに死す」のテーマ曲に使われて全編に流れているヨ。気付いたらトーマス・マンの原作を、文庫を持ったまま未読だったことにも気付いたヨ、映画を先に見てしまうと読まなくなる悪例だネ。映画で老境に入りつつある男が入れ込んでしまう美少年が、メイさんの情報によれば「ミッドサマー」という映画ではヨボヨボの爺役で登場するそうだヨ。そりゃ見たくないよネ、美少年好きじゃないけどサ。
この曲については、「ららら」でもよく登場していた野本由紀生さんが、清塚の説明を補足してメロディのせつなさを分析してくれたけど、さすがに専門家の解説は素晴らしいネ。驚いたのは野本さんは清塚が芸大で授業を受けた人で、清塚は野本さんのマネをしているようなものだということ。言われてみると、なるほど似ているネ。
番組は「上を向いて歩こう」などポピュラー曲の音階メロディをいくつか紹介して、最後にもう1人のMCの鈴木愛理という未知の子が歌ったものの、あまりに下手なのでこれにも驚いたヨ、まさか歌手じゃないよネ?