慰安婦像問題(2)  水俣病事件  朝鮮人大虐殺事件

昨日は「慰安婦像は歓迎すべし!」などと穏やかならぬことを口走ってしまったけれど、取り消すつもりはない。
この数十年間の韓国の歴史を見る限り、日本から受けた屈辱のくり返しが忘れられることは無かろう。
あれだけ盛り上がった韓流ブームでも、竹島問題で日韓関係がこじれればブームは跡形も無いように消え去ってしまう。
慰安婦問題は慰安婦の皆さんが全て逝去すれば蒸し返される可能性が薄れるだろうが、日本(人)が犯した犯罪は関東大震災時の朝鮮人大虐殺など、韓国(人)からすれば消せない過去はいくらでも持ち出すことだろう。
古代日本の友好国だった百済(その都だった扶余を訪れることができたのは幸せだった)の昔まで遡るのか、あるいはそれ以前に遡るのかについては無知ながら、韓国は古来対立していた土地(○○道という区分け?)の排他性が日本の比ではないようだ(むかし宇都宮大学の学生で東北人の一部に残る「南部の恨み」とか呟いていた女子がいて驚いたけど、何百年も前の土地の恨みを語ることでカッコ付けてたのだろネ)。
著名な例では全羅南道で起きた1980年の光州事件なども好例で、大統領を始めとする政治家が出身地(○○道)の歴史と利害を露わにして他の土地(○○道)の人たちを「排除」し危害を加えてきた歴史は、日本人には理解しがたいものだ。
あれでは国家としての一貫性を期待しにくいだろうから、日韓同意などアテにできないだろうと思う。
政治的には後進国という言い方もできようが、そう呼んだところで問題の解決にはならないのも仕様がない。
日本に対する「恨み」(ハングルでは「ハン」と言うそうだが)が消せない以上、ことあるごとにくり返し「恨み」が呼び戻されるであろうし、いくらカネを積んでも治まるものではない。
日本国内で考えても分かろうが、例えば水俣病事件でチッソ(水銀を垂れ流した会社)が死者には30万・生者には3万か5万の賠償金をだすことで問題が済んだと一方的に考えたところで、被害者の「恨み」もチッソの罪も消し去ることはできないのも日韓関係と同じだろう。
信頼する矢代英輝さんまでもが「韓国が国の体(てい)をなさない以上、日韓関係は前に進まない」という意味のことを言っていた気持は分かるものの、前に進めばいいというわけでもあるまい。
思えば国内でも犠牲者を踏み台にしながら前に進んできたからこそ、未だに沖縄では犠牲者が続出しているし、フクシマの犠牲者も無視しながらオリンピックへの前進しているのが情けない日本(人)の現況なのだ。
「昨日の敵は今日の友」を地で行く日本人(日米関係)の浅ましさを、日韓関係に当てはめて強いるわけにはいかない。
韓国が同じ民族である北朝鮮に歩み寄ったことに危惧を抱き、安倍晋三が相変わらず「北朝鮮に圧力を!」と虚しく叫び続けているのは(何にもならぬ上に)恥でしかない。
慰安婦像問題で韓国を非難する前に、日本(人)は関東大震災時の朝鮮人大虐殺のみならず沖縄戦水俣病事件、そしてフクシマ被曝問題(曝は火偏ではなく日偏)を想起すべきなのだ。