プーシキン美術館

3日に恒例の上野忍丘高校定時制の同窓会があったので、その前に東京都美術館に寄った。
国立新美術館ルーブル美術館の企画も面白そうだったけど、ルーブルは1日かけて観たことがあるので(それでも観きれない)、未知のプーシキンの方を選んだ。
モロゾフともう1人の貴族(ブルジョア?)が買い集めた印象派中心のコレクションが、ロシア革命で没収されてプーシキン美術館となったという歴史を知ってから、いつか観たいと思っていたことだし。
とはいえ今回が初めての来日ではないだろうに、ボクとしては初めて観る美術館展、在職中はそれだけ多忙だったということだろう。
今回は風景画というテーマに絞られたせいか、これ! といった作品は来てない。
そもそも初来日とはいえ、風景画でもないモネの若描き「草上の昼食」を目玉にするようでは期待できる内容ではない。
ルノワールでもゴーギャンでもセザンヌでも、有名どころの名前は揃っているけれど(多くても3作品程度)「草上の昼食」と同様で2級品のものがほとんど。
ルノワール「庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰」は同じ場所を描いた著名な大画面を思わせてステキだったけど。
この美術館、人物画なら一級品を備えているのかもしれないけれど、風景画だけでは見応えある展示とはいかない。
好みでいえばシスレーとかピサロという2線級の風景画家の作品が多めに来ていたのはホッとしたし、先般2冊あった画集をミチルちゃんに上げたヴラマンクが複数観られたのは嬉しかった(けど色がイマイチ)。
印象派以前の風景画としてはコローを始めとして揃っているけれど、観る眼の無いボクには少々退屈。
印象に残ったのはクールベとドラン、それにボナールとドニかな、わざわざ出かけるほどの企画ではないネ。