【近況報告】健康な酒生活  【読む】阿部公彦

 昨夜は久しぶりに頻尿にジャマされずに睡眠がとれて、脳も身体も元気だという自覚が持てたので、夜は美味しく呑めそうで楽しみにしながら暮らしたネ。ユウ君にアマゾンに注文してもらった阿部公彦『幼さという戦略』(朝日選書、2015年)という本を中心に、読書が捗ったヨ。いよいよ午前0時の「夕食時」になったけれど、空腹だったので入浴前に冷えた「甲州ワイン」(旧称ぺロリンからのいただきもの)の残りをチョッと呑んでから入浴。タップリ暖まってからはもちろんビール、アマッチに呑ませてもらったことのあるプレミアム・モルツの「〈香る〉エール」(近所の生協にあった)がひときわ美味!

その後はエビとイカのフライに合わせて赤ワイン(先日開けさせてもらったオッチャンからの祝い酒)の残りをチョッと味わった。量は呑めなくても、美味な酒類は十分楽しめたネ。《酒とオンナは量より質》とは言うまでもなしだしネ。

 体重は3キロ減のままだけど、至って健康な生活の戻れた気持になれてます。ビールやワイン以外の酒を呑めるようになれば完全回復でしょうが、焦る必要もないので酒のある生活を楽しんでいます。というわけで心配いただいた皆さん、ご安心下さい!

 

 阿部公彦さんのことは在職中にキッド君から聞いて『文学を〈凝視する〉』(岩波書店、2012年)という本をゲットしたものの、目次の面白さにワクワクしながらも読めないまま放置しているといういつものパターン。今度の『幼さという戦略』もハルキや太宰だけでなく、古井由吉小島信夫も目次に並んでいるのでしばらく熱中しそう。早速ハルキ論を読んでみたら、実に面白い。総じてハルキは誰でも論じることができる割には面白い論が少ないと感じているけれど、阿部さんの本論はじつに示唆的で刺激される。比較的最近読んだばかりの「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を中心に論じているのだけれど、想定外に展開される論は十分楽しめるのでおススメ。

 こんなに面白く論じる力があるのに、記憶では「100分で名著」で漱石を取り上げていたものの、あまりパッとしなかったのも阿部さんだったと思うので、それが漱石の難しさなのかナ、とも思ったネ。