【読む】古閑章・編著『新薩摩学 15』(南方新社)

 梶井基次郎の研究者というイメージの古閑(こが)さんが、(鹿児島純心女子大学)退職記念号を出版したので紹介したい。

 目次を見て驚いたのは、寄稿している研究者がスゴイのだネ。大野祐治・押野武志山本亮介といった面々は論文で実力十分なのは周知だし、論文は読んだことないけど松本常彦・横手一彦という名前は知られているものだ。まさか古閑さんの教え子の世代ではないので「?」という感じだったけど、「はじめに」に《二年間、東京の駒場で仕事を共にした優秀な同僚と、かつて所属していた学会等で交際のあった研究者》と説明されていたので納得した。学会の方は不明だけど、駒場の仕事とあれば伝わるので(ここでも明示できない内密のもの)これ等の人々が論文を寄せているのが分かる。

 ともあれ24本の論文が収録されていて2500円+税は安い、おススメです。