【読む】『古閑章著作集』第8・9巻

 今日、古閑(こが)さんから著書2冊を贈っていただいた(南方新社、各巻税込で1980円は安い)。2冊といっても「”読みの共振運動論”の試み」の前後篇で、前篇は古閑さんの研究の中心である梶井基次郎はじめ漱石・龍之介などの論文が収録されているけど、個人的には大好きな梅崎春生論が4本並んでいるのが嬉しい。とはいえ大半は昔いただいた単行本に収められされているので、古閑さんの単行本を知らない人にはタイムリーな出版だネ。

 ちなみに後篇は中也や俊太郎などの詩人論や耕治人上林暁などの私小説論、その他は川端・福永・李相琴などの論が並んでいる。意外に守備範囲の広い人なんだと驚いたネ。それにしても守備範囲だけでなく、著作集を出すほどたくさん論文を書いた(書いている)ものだとも驚いている、ボクより7歳年下なンだけどネ。