【読む】石井正己『感染症文学論序説』

 ベンゾー(石井正己)先生がまた本を出したヨ。超人的なペースで本を出すから、いただく度に「誰が書いたの?」と冷やかしている。たまたまテキスト作りに学大に行く途中の道で、ばったりベンゾーさん(「キテレツ~」の登場人物だったっけ?)にあったので挨拶代わりに「誰が書いたの?」と訊いてみたら、「100%私です」という返事だった。先ほどメールで礼状を送ったら、現在学大のメアドは送受信できないままなので、お礼の気持が伝えることができない代わりに(いつもどおり)ブログで紹介することにした。

 この書は副題に「文豪たちはいかに書いたか」とあるように、以前地震について「文豪」たちがどう書いたかをまとめたものの続編みたいなものだネ。コレラ結核・腸チフス赤痢・ペスト・疱瘡・スベイン風邪・梅毒などを素材に、

 紅葉・子規・八雲・花袋・漱石・鷗外・啄木・晶子・直哉・龍之介・百閒などなどがどんな作品を書いたか、詳しいストーリー展開を解説してくれるから、コロナ禍の今をダブらせながら興味深く読めるヨ、おススメです! ちなみに梅毒は龍之介の作品です。

 (河出書房新社、1720円+税)