【状況への失言】倉橋耕平  歴史修正主義批判  Roupa (論破)というサイト=自民党の手先  橋下徹・古市憲寿・ひろゆき

 「ronpa (論破)」とかいうサイト(というのかな?)が自民党からカネをもらい、盛んに野党や進歩的勢力を非難する活動をしていると聞いたけど、いかにも自民党のやるようなことだし、カネしだいで汚い言動をするゲスはいつの世にもはびこっているものだ。朝日新聞(12月10日)の「耕論」のページでは「論破」をテーマにして3人の識者が時論を展開していたけど、その中の倉橋耕平さんという社会学者の意見は考え方の基本を教えてくれた気がしたネ。ディベートのブームが続いているそうだけど、その流れで「歴史をディベートする」ことが流行って歴史修正主義が跋扈(ばっこ)しているという説明は納得だネ。

 倉橋さんが言う「歴史修正主義」とは、具体的に言えば南京大虐殺や沖縄の集団自決という、《事実》を否定したがるジコチュウで未熟な主張を指している。トランプをはじめ海外でも、自分に不都合な《事実》を認めようとしない動きがそれだネ。倉橋さんがあえて言うまでもなく、歴史は史料(事実)に基づいて専門家が論じるものだけれど、歴史修正主義者は専門家の研究・調査を無視して歴史(事実)を否定しつつディベートで勝手な放言をするので、あたかも両者が等価であるかのように主張するので、頭の悪い人は説得されてしまう可能性があるとか。

 《こうしたディベートの特性を利用している一人が、橋下徹さんでしょう。「○○か、それとも○○か」という二択をつくるのがとてもうまい。物事を捨象して議論のフレームを単純化します。十分な議論ができる方法ではないですが、発言を短く切り取るテレビやネットとは相性がいい。》(倉橋)

 なるほど橋下の手口が分かりやすく分析されて腑に落ちる。維新の党から脱退してからは反動色が薄らいだようではあるものの、《二択の危険》を押し付けて人々を悪しき方向に向かわせる危険をはらんでいる点では変りない。倉橋さんが言うとおり、

 《歴史を否定することと差別とは、密接な関係があります。》

だから、松井一郎はじめ維新の党のヤカラが沖縄県民を「土人」呼ばわりすることになる。以前、いわれのない出自差別を受けた橋下徹が、こうした「差別」意識を共有しているのかどうかは定かではないながら、評論家として生きていくためには維新の党とは距離をとり続けることが前提だろネ。

 

 ディベートがブームになっていると聞いて想起されるのは、古市憲寿ひろゆき(何者?)とかいうヤカラが何の専門性も無いのに(絶対値が小さいのに)、やたらとディベートを売りにしてテレビなどに露出している傾向だネ。橋下徹のような反動的な影響は持たないようだけど、無内容な連中の議論には吐き気をもよおすこともあるネ。