【見る】木島櫻谷の絵画  漱石に否定された作品

 今日やっと仕事が一段落したのでホッとしながら脱力していたら、また仕事机に座ったまま寝入っていたヨ。ふと気付いて新聞を見たら、今夜の日曜美術館のアートシーン(8時45分~)で木島櫻谷(このしまおうこく)の美術展の紹介の再放送をやることを知った。最初の放送で紹介を見て、再放送は録画しようと思っていたのであらかじめ知って良かったヨ。とはいえあと数分後に始まるのだから危なかったネ。

 あまり知られていない日本画家だけど、漱石にケチを付けられた作品があるので覚えている画家なのだネ。その日美の番組は録画してあるのだけど、すぐには見つからないものの内容は覚えている。雪の林の中をキツネが歩いているのだけど、漱石は「夜の情景らしいのにキツネの目の瞳孔が開いてないのはオカシイ」というケチを付けたのだ。明治期には鴎外・漱石のような文学者が美術評論家ぶって批評をしていたようだけど、この漱石のケチの付け方はあまりにどうでもいい細かさなので笑ってしまうネ。いかにも自分は美術も解っているのだと肩を怒らしている感じで、漱石も幼いネ。検索すればこの絵も含めて櫻谷の作品を見ることができるから、気に入ったら観に行くとイイよ。

 7月23日まで  泉屋(せんおく)博古館東京(港区)

 

 ちなみに漱石「それから」の冒頭に青木繁「わたつみのいろこのみや」について、主人公の代助が癒される色彩だと言及しているのは有名だから知らない人は今のうち確認しておいた方がイイよ。