【聴く】バッハ「ミサ曲ロ短調」  バッハ・コレギウム・ジャパン  カラヤン  マタチッチ

 昨夜のBSプレミアムシアターは鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパンBCJ)の演奏でバッハ「ミサ曲ロ短調」を聴いたのだけれど、全然ピンとこなかったネ。世界でも高く評価されているコンビの演奏なのだけれど、以前もこの演奏で有名な「マタイ受難曲」(ヨハネだったかも?)を聴いた時も感銘を受けなかったナ。きっとボクがバッハの宗教曲が理解できないのだろうと思ったけれど、「ミサ曲」の方はブルーレイで録画してあるアルノンクール指揮コンツェントゥス・ムジクムで聴いてみたら美しい! 無骨なBCJとは別の曲のように感じられたのは、合唱が世界のトップクラスのアルノルト・シェーンベルク合唱団だからかな? 聖トーマス教会合唱団(オケはライプニッツ・ゲヴァントハウス)でも録画(DVD)してあって未聴ながらBCJより楽しめそうだ。いずれにしろBCJの良さを説明できる人は教えてもらいたいナ(録画してないけど)。

 アルノンクールは以前ブログでも素晴らしさを記したことがあった気もするけど、バッハのみならずモーツァルトその他でも独自の演奏で楽しめる。当初はカラヤンから嫌われていたというのも、笑いながら評価できるネ。アルノンクールは弦楽器にビブラートを禁じて独自の曲作りをするから、カラヤンは評価しなかったのだろネ。カラヤンは何でもムード音楽にしてしまうから評価できないのだけれど、院生の頃に故・越智治雄先生が出たばかりのカラヤン指揮ウィーン・フィルの「悲愴」(チャイコフスキー)を賞賛していたので、「あんなのムード音楽ですヨ」と酷評したら「厳しいナ~」と苦笑しておられたのを忘れない。

 カラヤンが許せないのは、ボクが大好きなブルックナーまでもムード音楽にしてしまうところで、先ほどN響の名演奏の録画シリーズで録ったマタチッチ指揮でブルックナー交響曲第8番の第3楽章を聴いたら、スゴク深い演奏で聴くたびに感動する。第7番だけど、昔カラヤン指揮ベルリン・フィル(たぶん)で聴いた時はガッカリしたことがある。というのもマタチッチ指揮チェコ・フィルで録音してあるのを聴きなれていたからで、感動の深さがまるで違うのだネ。何でも演奏してしまうカラヤンとは異なり、マタチッチはブルックナーの専門家というイメージで他の作曲家を振ったのは聴いたことないものの素晴らしい!!! (ブルックナーの話になると尽きないからこの辺で)