【読む】三好行雄批判の取り消し

 法政大の大学院へ非常勤講師として行っていた時、松本清張の作品について発表した人(留学生?)がいたので当該作品の三好行雄の解説を読んだら、あまりにヒドイのでその旨の批判をブログに記したのは覚えている。最大限に評価し・敬愛する師匠がこんな無内容な解説を残しているとは情けない! という行き場のない怒りをブログにぶつけた感じだったナ。

 先日の旅行会でエロシから聞いた話では、三好師は「清張について一度書いたら、その後文庫を出すたびに解説を依頼してきたので困る」とこぼしていたとのこと。それなら気持の入ってない解説を書くことはない、個人的な好み(推理小説に全然興味なし)から言えばそもそも解説を書くに値する作品でもあるまい。批判すべきは魅せられてもいない作品について無理に書くことがマチガイの元、断固として断るべきだったのだ! 人の好いにもホドがある! 

 ボクはむかし師匠も編集委員に名を連ねていた文学事典の執筆依頼(5項目)も、すぐに断ったヨ。マツタケの樫原先生は承諾のハガキを書いたものの、書くのはイヤだナと思いつつ放っておいたら、留守中に奥さんが気を利かしてハガキを投函してしまったとこぼしていたヨ。人がイイから承諾と記してしまったのだろうけど、皆さんもイヤなものはイヤだとハッキリ断らないといけないネ。