【読む】塩野七生さん文化勲章受章  「ローマ人の物語」ほか

 聞いた気もするけど、一昨日の新聞に塩野さんの記事が載っていたので文化勲章受章を(改めて)知った。本人も喜びとともにイタリアから一時帰国したそうで何より。以前にも記した気がするけど、塩野さんの著書はほぼ全巻の「ローマ人の物語」ほかたくさん持っている。「生前告別式」だったかの記念に、関西在住のトモ君(国語科なのに社会で免許取ったと思う)から「十字軍物語」全巻を贈ってもらったのもある。

 トシをとると歴史に興味が湧くのが一般的で、文学者でも鴎外や藤村はじめ歴史小説を書くようになる。志賀直哉武者小路実篤が歴史に向かわなかったのは、トシをとらなかった(成熟しなかった)からだというのがボクの持説だ。個人的には今は日本の歴史の方により強い関心があるので『日本の歴史』シリーズ数巻を平行して読んだり、藤村嫌いながらも途中で挫折したままだった「夜明け前」の続きを読んだりしている。

 「ローマ人の物語」はむかし寝床で読みながら眠くなるのを待ったものだけど、面白くて睡眠時間が削られてしまったものだ。トシをとらないとこの面白さが伝わりにくいかもしれないけど、トモ君のように歴史が好きだナと思う人は塩野本をおススメだネ。