法政大学大学院(水曜4時限)

松本清張「父系の指」

清張を研究したいというテイミンさんが、発表作品を「或る『小倉日記』伝」から「父系の指」に変更したのは結果的にお手柄だった。 両作品を読み返した印象では雲泥の差があり、前者は確かに清張としては抜きん出たレベルの作品だと思ったけれど、面白そうな…

龍之介「杜子春」

(呑み会のことを記したら、授業の感想も書いたものと思ってしまっていたので、遅まきながら。)もう龍之介で演習をすることは無いと思っていたけれど、中国の留学生の希望で「杜子春」を取り上げることになった。 「龍之介が生きていても、生涯芥川賞は取れ…

法政大学呑み会  中沢けい  須貝千里  群像新人賞・評論部門

17日の夜は法政大学の非常勤講師接待のパーティと日本文学科だけの二次会で呑みながら、いろんな人との会話を楽しんだ。 残念ながらダンちゃんが熱狂的に支持している島田雅彦センセイは参加していなかったので、ナマの島田雅彦さんとは話せなかった。 個…

法政大院生のヤル気

(まだ仮ながら)受講生13人の中10人が留学生ということで授業の充実が心配だったものの、まったくの杞憂だったのでひと安心。 3回目の今日は少々欠席者が目立ったけれど、修士課程の今どきから修論の中間発表的なものを課しているためでもあったと聞い…

徳田秋声「風呂桶」  志賀直哉  関谷一郎の「和解」論

ストウ君が研究対象としている徳田秋声の「風呂桶」論で意欲を示した。 従来「心境小説」として読まれてきたこの作品を、今までとは異なった仕方で読もうという意図の発表だった。 今どきの院生(若者)ならこのくらいの意欲を持ってくれないとオモシロくな…

山之口貘の詩  徳田秋声

なかなか充実した議論を聴けたヨ。 日本人の受講生が(留学生も)1人増えたこともあるけど、発表も(留学生と日本人学生1人ずつ)十分議論のネタを提出し得ていたので、面白い意見を聴けて満足。 留学生のレポも日本人のレポに支えられながら十分に準備し…

3年ぶりの授業

大学院ならと引き受けたものの、受講者12名中の10名までが留学生(全部中国!)というのでビックリ仰天! でもむかし学大で1人(ズイというオモロイ女子)引き受けたのと同じ中国の院生で(研究生や科目履修生ではなく)、1年後には修論をまとめるとい…