来週から春夫

 講義では「西班牙犬の家」を何度かやったことがありますが、ゼミで春夫を取り上げるのは初めてです。「F・O・U」から。
 今日は最後の志賀で「焚火」。半田クンが予想どおりに遅れて、予想以上に薄いレジュメで一緒に発表した留学生にオンブされた情けない様をさらしました。二人とも小林幸夫の論に依拠していて、サッチャンの志賀論の卓越したところを示していると実感しました。サッチャンは酔っぱらった私を一度ならず保護して送ってくれたイノチの恩人です。
 それにしてもサッチャンの「共生感」を「連帯」とズラした半田クンの言語感覚には、世代の違いを感じました。小林秀雄論の著書でも前書きで引用した記憶がありますが、<連帯を求めて孤立を恐れず>
という有名な言葉のとおり、「連帯」とは闘う者達が「共闘」するイメージが強すぎて志賀テクストにはそぐわないと感じました。