来週は春夫の最後で「女人焚死」で、その後は川端だった予定が古井由吉に変更されました（２回の予定）。
春夫の「のんしゃらん記録」はテクストとしてはツマラナイものですが、不思議な味わいが感じられます。「蟹工船」の年に春夫がこんなものを発表したのは、やはりプロ文（とモダニズム）という時代を意識したものと考えられます。安部公房ばりの植物への変身譚ですが、新しいのかそうでもないのか、「新青年」ものに関心の無い私には判断が付きません。
それにしてもこんなテクストにも拘わらず、レポが議論になるレジュメを用意してくれたのは評価できます。内海クンがハルキからハルオに転向しようと考えているそうですが、日本随一のハルオ研究者の解纜の日として記憶されていいでしょう。（現在の日本一は友人の中村三代司さんですが。）
