セザンヌ展・ルオー展・高橋由一展

学会の役員を降りたお陰もあってか、この十年には無かったほどに美術展に行くことができている。
これまでは行きたい・行こうと思っていながらも、ミスミス見逃してしまった美術展があって悔しい思いを繰り返してきた。
音楽は自宅では流しっぱなしで仕事をしているけど(研究室はなかなか一人になれないので聴かない)、美術は出かけなければ見られないので時間的余裕が必要。
最近は結構出かけるゆとりができているので、美術館で楽しい思いをしている。
セザンヌ展は期待したほどの作品が来ていない印象で、妙に自画像からのインパクトが残っている。
こんな筈じゃなかったと思いながら、吉田秀和セザンヌ論を読もうとしつつも、そこまでの余裕は持てない。
一橋大院の冬学期ではぜひ念願の小林秀雄「近代絵画」を取り上げたい、と考えている。
吉田さんが亡くなったのをきっかけにして、単行本・全集・文庫本それぞれ5冊ほど持っているのを読みたいと思うけれど・・・早く定年を迎えたいと感じるのもそういう時だネ。
好きなルオーの展覧会(汐留ミュージアム)は期待を超えてたくさんの展示があって、とても充実した感じで嬉しかった。
著名な作品を集めるというより、ルオーの初期から晩年までの特色・変化が分かりやすく展示されていて好感を持てた。オススメ!
あまり催されることのなかった由一展は、意外にもたくさんの作品に出会えて嬉しいかぎり。
目玉の「鮭」(3点)は重文の作品がボケて見えて、他の「鮭」の方が迫力があったのは何故?
「花魁」も見られたし、多くの風景画も見られて幸福感全開。
そろそろ終わる頃だけど、どれもがまだ開催中だから、見に行くことをお勧めします。