東京学芸大学執行部への公開質問状〜〜中○○○氏のセクハラ疑惑について

東京学芸大学執行部への公開質問状〜〜中○○○氏のセクハラ疑惑について(修正版)
                               (仮称・未定稿)
                東京学芸大学人文社会科学系教授  関谷一郎

@ 急遽実名を伏せようとしたので消し落としがあったので、その他語句の訂正も加えた。

 (未定稿とするのは、記している今でも執行部等に対する批判の言葉・落胆の思いが溢れてきてキリがないので、ひとまず慌ただしい身辺をお報せすることで、恒例のヒグラシゼミを中断している理由その他の説明に換えたい。定稿できしだい印刷し、希望者に配布する態勢も整えたい。なお「公開状」とはいいじょう、執行部が応じるとも考えられないので、実質の伴わない仮称である。またここで言う「執行部」は態度がハッキリしている村松泰子学長と大竹美登利副学長のお二人に限定している。他の「執行部」の面々の具体的な言動が私には見えないので、とりあえずここではお二人とは差異化してペンディングにしておきたいからである。いずれ事が決した後には、実名等を公表できると思う。「容疑者」は当初実名で記していたが、法的には「犯人」ではないので慣例に則り「容疑者」扱いなので好評直前に匿名にした。
 また、この文書は長大なものになりそうなので、重くならないように適当な長さに分けて載せることにした。最近ブログがご無沙汰気味だったので、そのお詫びも兼ねて書き続けます。定稿の見栄えが良くなるように、変換ミス等があったらご教示願います。)
(註)「  」は主に引用を、<  >は筆者の強調を表す。(  )はルビである。

≪はじめに≫
 イジメで自殺する生徒の報道が続出していて心が痛む。教員養成課程に勤めている者には、ひときわ見過ごせない問題として頭を悩まされる。新聞テレビで様々な見地から子供に対策をアドバイスする意見の中で、もっとも納得できたのは「イジメを見かけたら見ぬフリをしてはいけない」というのが少なからずあり、心に残っている。
 一方では金メダリストが勤務する大学でセクハラ容疑で免職になったが、大学に勤めている者にはこれもひときわ他人事(ひとごと)ではなく頭が痛い。我が学芸大学でも同様な問題が後を絶たないからである。学大でも前の執行部が即座にセクハラ容疑(詳細は明かされていない)の教員を免職にしてそのまま沙汰やみになったが、金メダリストは法廷で潔白を明かすと言っている。メディアから入る情報によるかぎり、金メダリストは「黒」で裁判でも負けるだろうと思う人が多かろう。ところがそう簡単に運ばないのが裁判というもので、世間の常識とは裏腹になることが往々にしてあることを我々は見聞している。
金メダリストではないが、以前アメリカの有名なフットボール選手が妻殺しの容疑をかけられ、衆目の見るかぎり「黒」だと思われていながら無罪になった例をテレビが放映していた。アメリカ人の全てが彼を「黒」だと思っているのに、というキャスターのコメントが付せられていたが、裁判の方法の違いはあれ、我が金メダリストが無罪になる可能性は皆無とは言えない。だからこそ大学がいち早くクビにしたのかもしれない。さて、なぜ昔の妻殺しが話題になったかというと、最近アメリカで元警官が3番目の妻を殺した事実を4番目の妻に洩らし、4番目の妻がそれを訴えようとしていた矢先に行方不明になった、という事件が起きたからである。そしてたとえ4番目の妻が現れ出て証言しても、この元警官は現法律では無罪になる可能性が高いので(少なくとも本人は無罪を確信して極めて明るく振る舞っていた)、急遽ドリュー法なるものが制定されて有罪に追い込むという(後付けで裁けるのかな?)。ともあれ日本に戻って金メダリストであるが、個人的には現役の学生を指導者が犯した以上、強者である教員は<やり得>・弱者である学生は<泣き寝入り>という構図になりがちなので有罪になって欲しいものの、法の論理と常識はしばしば背馳するものなのだ。
愛する学芸大学でも最近セクハラ問題が明るみに出ていることを個人的に報じてきたけれど、この「容疑者」も必ずしも「有罪」になるとは限らない。被害者の証言集(非公開)を読んだ者なら誰もが「黒」と信じながらも、無罪になる可能性が皆無ではない。なぜなら学大の執行部では教育的見地より先に、法の論理が優先されているからである。被害者の立場から事に当たるのではなく、顧問弁護士による法の論理で被害者の証言(集)を無視・軽視しようとしているので「落胆」するばかりである。法の論理の上に胡坐をかいて学内で起きたハラスメントを<見ぬフリ>し、逆にセクハラ問題を取り上げようとしない執行部を「批判」し、その背中を問題解決に向けて押し続けた者を腹いせのように「処分」しようとしているのだから、学大も地に落ちたものである。昨年度、同年齢の英語教員が定年を前に退職した際に、「声をかけてくれれば同調したのに・・」と恨み言を洩らしたものだが、今は死に遅れた感じで残りの学大ジンセイを砂を噛みつつ送るだけの気分。そういえばこのところ退職された国語講座の先輩たちは皆、これ以上学大には居たくないから潮時だと洩らしていたものだ。これでも憧れの学大に赴任した時は、望みがかなってジンセイの絶頂だと思っていたものなのに、定年が来るのが待ち遠しくなってしまっている。先般「執行部」のお一人とも「昔の学芸大は自由で良かった!」としみじみ懐かしんだものだ。(ご迷惑をおかけしては申し訳ないので、今後は他の目がある時には他講座の方とは親しげな態度を慎みたいと思っている。)

≪「やり得」と「泣き寝入り」≫
これから取上げるのは○○○学の教員・中某氏の主にセクハラ問題であるが、彼には他にも大学のコピー機で作ったテキストを数千円で売りつけられたという学生の被害証言や、「留学生は泥棒だ」という「差別的発言」、また授業中に「日本語教育の学生はダメだ」と「差別的意識」も露わに怒鳴って受講を妨げるという証言もあるがここでは触れない(中某研究室のドア横には「社会性のないモノは大学から出ていけ!」という落書きが20年程前から消されずにあるが、日本語教育学生の仕業だと中某氏本人が説明してくれたことがある)。大学の財産を私物化して売りつけてもカネの問題に止まり、心の問題にならないであろうが、セクハラは被害者の心に消えない傷を負わせ、完全治癒ということはあり得ないからである。事実セクハラ被害者の一人は間接的に証言をしてくれたものの、ナマ証言は頑なに拒否しつつ被害そのものを忘れたがっているとのこと(心の傷は深い)。彼女に限らず、セクハラ被害者に語らせるのは第二のセクハラになる、という配慮すべき重い事情がある。ナマ証言が取れないからといって、心に重大な傷痕を刻んだ者が<見ぬフリ>されていいはずがない。
以下、まずは中某氏のセクハラ疑惑を跡付ける。
他のハラスメント(これにはもう一人の被疑者教員あり)と共に、中山氏のセクハラ疑惑も学生の<泣き寝入り>の状態のまま付せられていたが、勇気ある女性教員が被害者の証言を集め、その結果(非公開)が国語講座の教員に回覧されたことがあった。それに基づき講座会議では「容疑者」の名前(中某と某氏)を伏せながら、ハラスメントを繰り返さないように主任名で注意を喚起する文書(後で引用予定)を講座教員に配布し、二人が出席した講座会議で読み上げた。残念ながら何の効果も無かった。まさに「蛙のツラに小便」で予想したとおりの結果。

【セクハラ被害者の証言】(回覧された際のメモに基づく。「@」の後は私のコメント。)
 [中国人留学生Aさんの場合] (本人の証言を別の人が聞いて記したもの)
論文指導は夜が多く、飲酒の上での指導だったり、肩を揉ませられたりすることがあった。指導後の飲酒にも付き合わされることもあり、ある夜いきなりキスをしようとしてきたが拒絶した。その後は指導を拒否された。
同分野の年長の教員Xに泣いて訴えたが、代わりに指導するからと口止めされた。口頭試験で中某氏は嫌がらせのように「大人げなく」質問攻めをしてきたが、今では学大のことは全て消したい記憶となった。
@ 今年ナマ証言を求められた彼女は、断りながらもXに対する恨みの念を強調したという。
 [中国人留学生Bさんの場合] (一度目は十分な証言ができなかったものの、二度目では証言集の記述に間違いないと証明したとのこと)
 時々身体を触られたことがあった。書類を書いてもらいたいものの、大学でなかなか捕まらないので困っていたら、東京から1時間半以上かかる自宅に来いという。行ったら家族がいなくて中某氏一人のところでお手製の温泉に入るように勧められたので何とか断って逃げたが、その後は人が変わったように冷たくなり、怒鳴ったりされて指導してもらえなくなったので自殺も考えたほどだった。
 その後に他の研究室に引きとってもらったら、殆ど出席したにもかかわらず中某氏の単位は落とされた。
 @ セクハラに限れば、A・Bさんに重なるのか不明ながら、「夜遅く研究室に呼ばれてセクハラを受ける」という証言もある。

【中山氏のセクハラへの対処】
 <見ぬフリ>をされてきた中某氏のセクハラ被害者の証言を集めた女性教員がいたのは、学芸大学の名誉をも守ってくれたことになり、支えたご夫君ともども尊敬に値する行為だと思う。セクハラが放置されてウワサになり、学芸大が「セクハラ天国」という印象を持たれる可能性を摘み取ってくれたからでもある。また中某氏の最近のセクハラ被害者(昔は日本人もいたそうだが)の多くは学生の中でもより弱い立場の(中国人)留学生なので、日中間の国際問題にも発展しかねない(尖閣問題と重ならなくて良かった!)。ところが前記のように本人の反省は全く見られず、種々のハラスメント被害を他の教員や委員会に訴えると、怒って怒鳴りつけるとか単位を落とすという報復に出る。3年ほど前だったか、学生がキャンパスライフ委員会に訴えたら、召喚された中某氏が女性委員に大声で喰ってかかったので、女性委員は1週間ほど脅えが続いたとも聞いている。大声といえば中某氏の発作の一つであるが、証言を集めた女性教員も、中某氏ともう一人のハラスメント被疑者の二人に研究室に缶詰状態にされた上で、大声でパワハラを受けたそうで、それもあってか内臓に異常を発したそうである(病院の診断では、幸い問題無かったとのこと。良かった!)
近年別の院生二人が「中某研究室から他の研究室に移りたい」旨をキャンパスライフ委員会に訴えたら、委員会から同分野の代表に問い合わせがあって動き始めところ、いつの間にか被害学生が委員会への訴えを取り下げていたという。中某氏を訴えたことがバレて口止めされたらしい。分野代表が委員会に事情を聞こうとしたものの、キャンパスライフ委員会は「訴えた事実も残っていない」という「法的」な判断をして、分野教員には何ら情報を与えなかったそうだ。委員会の態度も<見ぬフリ>の例と言えよう。
 被害を訴えた学生に対する中某氏の「報復」の最たるものが、修士論文の審査結果にまつわる「キチガイ沙汰」であるが、これはお手数ながら資料そのものを読んでもらう方が早くて正確に伝わるであろう。私の筆で人文社会科学系教員の方々に配布したものである。