28日は小川未明!

また更新し忘れそうなので、「その日のうちに」やりませう。
島尾や吉行の作品ともう一人のレポーターが決まらないので、来週は紆余曲折した結果、小川未明に決まりました。
大塚さんと石川クンの英断のおかげです。
テキストには二つの作品が収録されていますが、どちらの作品論をやるかはレポが決定しだいこの欄で連絡します。

今日は黒田喜夫の詩「ぼくはいう」を中心に、やはり7時頃まで4時間近く充実した議論を楽しく聴かせてもらいました。
本来(?)は児童文学研究が主でありながらも、現代詩にも詳しい宮田クンの潜在能力の高さと、急に「もう一人」のレポに指名された詩研究の専門家である吉田さんのカヴァーのお陰です。
吉田さんの発表は、第1回の清張論の時と同様スッキリして分かりやすく、それでいて高度な内容だったので感心しつつ「成長」を感じました。
というのも、何年か前に聴いた外での発表は(得意の中也論だったと記憶する)理解しにくくて説得力も感じられなかったものだった、という印象が残っているからです。
こちらがボケる一方なせいか、若い研究者の「成長」を感じると爽快な気持ちになります。
それにしても、抽象的な「ぼくはいう」はともかく、宮田クンが用意してくれた「毒虫飼育」や「空想のゲリラ」など、改めて黒田喜夫の素晴らしさを発見した気持です。
なお配布した沖縄詩人である山之口貘の作品は、沖縄文学の面白さだけでなく詩を読む楽しさを味わえるおススメものです。
気にいったら、現代詩文庫(思潮社)や講談社文芸文庫の「山之口貘詩文集』でジックリ味わって下さい。
そういえば池袋駅近辺にある沖縄料理の呑み屋(名前を失念、「おもろ」じゃ出来すぎだし)で、昔の立教院生(オソトやナグー達)との打ち上げで財布が空になるほど長時間呑んだことを思い出しました。
(その後の調べで店の名は「おもろ」でした。貘はこの店でサンシンを弾きながら入り浸っていた、と立教院修了で長野県短期大学教員のヒッキー君から教えてもらったのを思い出しました。)

@ 特別参加している木村(瀧)陽子さんの博論の一部を改稿した、『安部公房とはだれか』(笠間書院、1700円)が公刊されました。一般向けに書き直したので、とても読みやすくできています。本人から買えば2割引きになるはずです。