町田康は「一言主の神」

7月13日のヒグラシゼミの作品が決まりました。
一言主の神」という短篇で、講談社文庫『浄土』(2008年、552円)に収録されています。
初出は『新潮』(2004年6月)ですが、単行本『浄土』は2005年に講談社から刊行されています。
テキストは各自、雑誌・単行本・文庫からご用意下さい。
文庫には短篇が7篇収録されていて、タイヘンお得です。
なにせハチャメチャに面白い小説を、500円強で7つも読めるわけですから。
一言主の神」は5世紀の日本を舞台にした歴史小説ですが、町田の作品ですからフツーの歴史小説を大幅に逸脱して笑わせます。
発表者の矢野クンが受賞した群像新人賞評論にも触れられている作品ですから、余裕があれば図書館などで『群像』6月号も読んでおくといいでしょう。
高見順(や太宰治)の文体が大好きなボクとしては、町田康の小説も大好きですが、町田の作品は順や治以上に物語内容が重要でなく、もっぱら文章・文体を楽しめるのが独自でイイと思います。
まだ町田康を体験したことがない人は、ぜひこの機会を利用して参加して「読み方」を習得して下さい。
確認のため、時間は午後2時から、学大国語科第二演習室です。
土曜日だと遅れたり参加できない仕事の人がいるようなので、初めて日曜に設定したので今まで来れなかった人も期待しています(あまり変わりが無いようなら土曜に固定します)。
発表希望の人は遠慮なく連絡してもらいたいですが、できれば参加して直接申し込んでくれると簡単に済みます。
終了後の呑み部の活動のために、また「卒業生との集い」で贈られた酒を持参します。