放送大学  「動物の科学」  鬱病と統合失調症  フランス語入門Ⅰ

フランス語入門Ⅰの番組は新しく作り直してないので、相変わらず日本人女性のあまりにもオソマツな発音を聞かされるので不愉快極まる。
のみならず時々出てくるゲストのフランス語も、手近の所から連れてくるようなので当たり外れが大きい。
神戸のパン屋さんのフランス語は極めて聴き取りやすくて学習に向いているけれど、駒場の教員(?)の建築専門の女性のフランス語はフニャフニャで何を言ってるのかサッパリで学習向きでない。
何のための番組かという観点を欠落して、安易に身近な所から連れてくる(インタビューで話させる)から無駄になる(上級者向けなら別だけれど)。
ハンセイの上、早く作り直すべきだろう。
退職した余裕でけっこう放送大学を見ることが多い。
中学の頃から天体の計算が致命的に理解できないけれど、興味は尽きないので宇宙の番組はよく見ている。
高校2年までは京都大学理学部に行ってゴリラの研究者になりたいと思っていたくらいだから、動物番組は(放送大学に限らず)だいたい見ている。
先日は「動物の科学」で鬱病統合失調症を科学的(化学的)に説明しているのに出くわし、とても面白かった。
モノアミンとイミプラミンとかいう化学物質によって二つの精神障害を治療できるという話だったけれど、それだけでは解決できないという観点は欠落していたのは「科学」の授業だからだろう。
身体論を持ち出すまでもなく、薬(化学的物質)による肉体面の治療だけではなく、カウンセリングという正に精神面の治療が不可欠なのは誰しも認めることだろう。
逆にせっかく効果的な薬の製造が発展改良されているのに、それを有効に使わない手はないのも当然だろう。
問題は病いの度が強くなるとなかなか薬を受け付けてくれない点だ。
昔、定時制高校の教員の頃に卒業してから相談を受けた子がいて、親の統合失調症を受け継いでいる自覚があるので症状が出たから病院で薬をもらってきたものの、飲むのが不安で服用できないというのだ。
何と3時間ほど服用を勧めたけれど空しかった経験がある。
放送大学を見ながら、その時のことを思い出して無念な思いをくり返した。
その後の卒業生のことを想起すると、薬を飲めたらもっと救われただろうに、と思うと残念でしかたない。
もっとも、その卒業生は病識があったからまだ良かったので、病識が無い病人ほど救いようがないものは無い。
うすうす自覚はしているのだろうけれど、変にプライドが高すぎて病気であることを認めたがらない。
カウンセリングに行くことを勧めても受け付けないので、いくら良薬が開発されても有効性が発揮できない。
そんな時は無力感に浸ってしまいがちだけれど、どうすればいいのか、お知恵を拝借したいところ。