片岡敏郎  岸田吟香  鹿島茂

オハヨ〜! 久しぶりに午前中に起き出せたヨ。
昨日録画しておいた放送大の中国史漢帝国時代)を見ながら眠れたお蔭かな、講義自体は面白かったのだけど。
これまたお蔭で久しぶりに午前中の「英雄たちの選択」(再放送)を見ながらブログを記しているところ。
今日は日本の広告の基礎を作った片岡敏郎というパイオニアの特集、磯田道史さんらしくない人を取り上げたものだけれど、ただの歴史家ではない素晴らしいセンスだネ。
片岡敏郎といっても知ってる人は少ないだろうけど、ボクも学芸大でプロジェクト学習とかいうワラを掴むような授業を5年ほどやらされた時に、「コマーシャルにおける言葉」というテーマで半年講義を担当して初めて知った名前だった。
石坂浩二が鑑定団で無知を暴露した岸田吟香(劉生の父)も、片岡に先行して薬の広告を書いていたので知ったのだナ。
今日はこの番組の魅力の1つである中野信子さんは出ていないけど、代りに広告の専門家(?)の田中理沙という女性がキチンとした発言をしているし、コピー評論家(?)らしくステキな指摘をして教えられる岡田芳郎という人が番組を支えている。
のみならず鹿島茂が出ていて、いかにも鹿島らしい物知りぶりを発揮していて楽しい。
鹿島とは全共闘時代に民青(日本共産党支持学生)のストライキ破りの授業再開に対抗して、一緒に授業を止めさせに教室を回ったことは以前記したとおり(頼りになるヤツだった)。
彼が国学院大学の非常勤講師に行っていた時に、花輪莞爾さんの研究室だったかで再会して驚いたものだが、(確かフロベールをテキストにしてると言っていたと思うけど)専門のフランス文学では大した成果を出せてないかもしれないものの、鹿島は専門よりも雑学のスゴサで生きているのだからリッパ(サントリー・エッセイ賞を獲ったことがある)。
今日の番組でも岡田氏ほどの鋭さは無くても、他の人が気付かない指摘で番組をカヴァーしている。
前橋高校の同学年だった糸井重里の奇抜さも他の追随を許さないものだろうけど、先行者の片岡敏郎が切り拓いた道があってこその糸井(達)の達成があるということ。
糸井のみならず仲畑貴志など優れた現代のコピーライターたちも片岡のアーティストぶりには及ばないかも、それほど片岡は画期的なパイオニアだったというのが納得できる番組だ。
残念ながら今日が再放送だから、再々放送が無ければオンデマンドとかいうので皆さんが見られればいいのだけれど・・・
優れた広告がアートだということが、片岡を知ればハッキリ分かるはず。