【見る】アリストテレス  「100分 de 名著」  「大学院教授」という呼称  小林聡美

 いま「100分で名著」を見ながらこれを書いている。アリストテレスの「ニコマコス倫理学」の解説の3回目なのだけれど、拍子抜けしているヨ。河出書房の「世界の大思想」シリーズの「2」であるアリストテレス集をたぶん学部生の頃から持っているけど、開いた記憶はない。「詩学」も収録されているので関心はあるのだけど、「ニコマコス倫理学」には全く興味がないしネ。

 この番組で取り上げるというので期待したけれど、気の抜けたような内容でガッカリだネ。ギリシア哲学とはこんなものなのだろうけど、あまりに現代離れしていて全然刺さってこないヨ。解説している山本芳久という人がドン臭い印象なのも原因かな。東京大学大学院教授という肩書だけど、ボクの記憶では昔の高等学校の教員から大学の教員になった人(教養部の教員)がバカにされないために文部省が「大学院教授」という肩書にしたはずだ。東大で言えば、第一高等学校(いわゆる一高)の教員から東大教養部の教員にスライドした人だネ。確かに山崎何とかいう教授は(これも古代哲学の専門家だったか?)軽薄なところもあって本郷(専門課程)の先生方とは違って軽んじられていたナ。呼称は「大学院教授」ながら実力は低いというのが一般的だったネ。学大はナンバー・スクール(一高以下数字が付く高等学校)じゃなかったので大学院教授という呼称は使われていないのだネ。

 講師がドン臭いだけでなく、朗読が小林聡美というのも腰が引けるネ。この女子は演技は下手じゃないのだろうけど、人間としてはキツイ印象でそこに惹かれたのかドMの(?)三谷幸喜と結婚したけど子供を持たないまま離婚したネ(三谷は再婚して子供がいるはず)。ともあれ小林の朗読は押し付けがましくて好きじゃないネ。なんだか3拍子そろってマイナス要因が重なっているので、今回の「100分~」は楽しめてないネ。