【状況への失言】ウクライナ、残念!

 イスラエル国際法や国際的輿論を無視してパレスチナ人を大量虐殺し続けているけれど、バイデンが来年の大統領選挙でユダヤ人票を失うのを恐れてイスラエル支持を表明しているので虐殺が止まることはない。イスラエルは歴史的に被害を受け続けてきた上に、今回の直接的きっかけとなったハマスイスラエル人襲撃で多くの被害者(人質を含む)を出しているので、国内の良識者たちも敢えてネタニヤフを批判することができてないのが実情のようだ。良識派パレスチナ人に対するイスラエル自身の《加害》意識を国民に想起・自覚させない限り、「ネタニヤフの戦争」は終ることがない。

 もちろんイスラエル軍パレスチナ人に対する空陸からの攻撃に対する批判も、世界的規模で起きている。それがイスラエルを止めるほどの力とならないのは、イスラエル国内の上記の事情によるし・アメリカ国内でも(日本国内は言うに及ばず)ベトナム戦争反対の時のように盛り上がりに欠けているのは残念至極! ハマスの襲撃情報を得ながらも対処しなかった罪をもみ消すためにも、そして平和に戻ると自身の汚職を追及されるのを避けるためにも、ネタニヤフは残虐行為を中止するわけには行かない。「ネタニヤフの戦争」たる所以(ゆえん)であり、終る見込みがないわけだ。

 

 ネタニヤフと同様に一般市民を大虐殺し続けている「プーチンの戦争」も終りが見えないまま、残念ながらウクライナの敗色は否定しがたい状況のようだ。6日の東京新聞でもワシントン・ポストの記事を紹介していて、ウクライナアメリカとの間に作戦面で不一致があり、アメリカの主張したアゾフ海まで一点突破に踏み切れないウクライナが3方面に兵力を分散している間に、ロシアは占領地に沿って地雷原や戦車止めなど三重の陣地固めをしてしまった(その際に占領地内のウクライナ人を動員したとか)。それを知らされた時にボク個人はコリャダメダと胸が締め付けられる思いだったナ。かならずしもウクライナの作戦が間違っていたと短絡できないのは当然ながらも、それから数カ月経った今も好転のきざしはまったくない。

 これから冬に向って昨年同様に、ロシアが発電所などをミサイル攻撃してウクライナ人の生活と生命を脅かすことになるのだろうけど、周知のようにアメリカは議会の賛同が得られないままウクライナ支援のメドが立たない状態だ。このままだと太平洋戦争の時の日米の非対称な戦力の差がアメリカに勝利をもたらしたように、ロシアが物量作戦(ニュースが取り上げたように、ロシアはそれまで無視同然だった北朝鮮にまで媚びをうって多量の砲弾を確保した)にまかせてウクライナを圧倒してしまいそうで落ち着いていられない。